SonofSamlawのブログ

うひょひょ

ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2013/4/28)投稿日:2013/4/5

  •  

 

 サーマルノイズ、ナイキストの論文

  

          

 

              

            ハリー・ナイキスト

 

 抵抗Rのノイズ電圧=√(4 kTR⊿f)

 

有名なこの理論に関する論文

ジョンソンノイズ、ショットノイズ、フリッカノイズの導出法を教えて下さい。| OKWAVE

Nyquist.pdf (uni-augsburg.de)

を紹介する。翻訳もしてみました。

     ------------------

 THERMAL AGITATION 

OF ELECTRIC CHARGE 

IN CONDUCTORS

 

         H.NYQUIST

 

             1928

Nyquist.pdf

   ----------------

  
 ジョンソンはコンダクタの電圧の発見と測定について報告した。それはコンダクタのの温度と簡単なる関係があり、コンダクタの電気的キャリアの温度による運動に帰されていた。この仕事はその後へつながってゆき、熱力学や統計力学からこの電圧が理論的演繹で導かれる。

 

       

.......                 

  抵抗Rの2つの導体を考える。それらはFig.1のように同じ温度Tでありつながっている。導体Ⅰの電圧は電流を生じさせる。その値はその電圧を2Rで割ったものである。この電流は導体Ⅱにおいて発熱あるいはパワーの吸収を引き起こす。吸収されるパワーはR×電流の2乗である。言い換えれば、パワーは導体ⅠからⅡへ移る。同様にパワーは導体ⅡからⅠにも移る。2つの導体が同じ温度であることから、パワーの流れは両方向で平衡していることが熱力学の第2法則からいえる。前提は2つの導体の物質にはよらないことは指摘されるだろう。1つが銀、もうひとつが鉛、あるいは、1

つは金属、もうひとつが電解液などと。

 

        

....            

  この平衡状態が想定された状態下での導体による全パワーの交換だけで成り立つのではなく、任意の周波数間においても成り立つことを示すことができる。もし、そうでなかったとする。Aを周波数帯域とする。その中で導体Ⅰは受け取った以上のパワーを出す。帯域Aが他の帯域よりおおくのエネルギを移動させるように2つの導体を無損失なものでつないだとする。例として、Fig.2のようなAの帯域内の共振回路がつながれたとする。この回路がつながれる前では、2つの導体のパワー交換は平衡であったから、つないでいる回路は導体Ⅱから導体Ⅰのより多くのパワーを移動させる、とい

ことになる。しかし、導体は同じ温度であるから、熱力学の法則に合わない我々は熱電圧は周波数に無関係であり、抵抗値と温度のみによる、という重要な結果に到達する。

 

...       

  この関係を決めるため、Fig.3にあるような長い無損失伝送ラインでつながれた2つの抵抗Rを考える。単位長さのインダクタンスと容量はL,Cであり、√(L/C)=Rになっている。輻射を防ぐため、片方の導体がもう一方の導体の中にあるかもしれない。この状態では、伝送線路の特性インピーダンスがRとなっているため反射などは起こらない。ラインの長さをl、伝搬そくどをvとする。熱平衡になったとき、温度はTとなった。伝送ラインでのエネルギー移動に2つの流れがある。図で左から右で、パワーは導体Ⅰにより送られれ、導体Ⅱにより受け取られる。その逆もある。

...         

  熱平衡のあとで伝送ラインを2つの端子にショート回路を使うことで2つの導体から絶縁する。この状態では完全な反射が2つの端部である。ラインにあるエネルギーはとじこめられる。今、反対方向に移動する2つの流れとしてライン上の波を描写する代わりに、各周波数での振動としてラインを描写すつことが可能となる。低い周波数に対応して電圧波は各々の端部で節をもち、中間にはない。この振動モードに対応した周波数はv/2lである。次に高い可能な周波数は2v/2lである。この振動モードでは節は両端と真ん中にある。同様に可能な周波数は3v/2l、4v/2lなどである

。νからν+dνの周波数範を考える。この範囲での振動モード数は2ldν/vであり、lは十分大きくとられる。この状態では、定義された量として各自由度当たりの平均エネルギーを論じることが可能となる。各自由度に対して、熱平衡の法則により、平均でkTのエネルギーが対応する。kボルツマン定数である。このエネルギーの半分は磁気で残りは電気である。dν内の全振動エネルギーは2lkTdν/vである。しかし、輻射はないためl/vに時間かけて2つの導体から移動する周波数帯内のエネルギー

である。時間間隔l/vの間に周波数帯dν内で各導体からラインに運ばれる平均エネルギーはkTdνである。

...          

  Fig.1で、両方の導体の電圧による電流が、その電圧を2Rで割ったものにより得られるというところがうえで指摘された。そして、他の導体へのパワーの移動はR×電流の2乗であることが得られた。もしdν内の電圧の2乗がE^2*dνと書かれるならば、つぎのようになる。

 

         E^2dν=4RkTdν     (1)


  これは純粋抵抗Rと温度Tでの熱電圧の表式である。

 

 ーーーーーーーー 訳者からーーーーーーーーーーーーーー

> この振動モードに対応した周波数はv/2lである。次に高い可能な

>周波数は2v/2lである。この振動モードでは節は両端と真ん中にある。

>同様に可能な周>波数は3v/2l、4v/2lなどである。

>νからν+dνの周波数範を考える。

>この範囲での振動モード数は2ldν/vであり・・・

 

>dν内の全振動エネルギーは2lkTdν/vである。

 

【解説】

長さlの伝送ラインに存在できる周波数はnv/2lである。今、

 

ν1=n1v/2l

から

ν2=n2v/2l

までの間、dν=(n2-n1)v/2lのなかに存在できるモード数は

n2-n1=2ldν/v

となる。1モードの平均エネルギーはkTだから、dν内のモードの平均エネルギーは、

kT(n2-n1)=2lkTdν/v

となる。

 

>輻射はないためl/vに時間かけて2つの導体から移動する

>周波数帯内のエネ>ルギーである。時間間隔l/vの間に

>周波数帯dν内で各導体からラインに運ばれる平均エネルギーは

>kTdνである。

 

【解説】

導体から送り出されたエネルギーがラインを満たすにはl/vの時間がかかる。それは他方の導体に吸収されている。これからdνないで各導体からラインに単位時間に運ばれるエネルギーは、ライン上のエネルギー2lkTdν/vを

で信号の移動時間l/vで割り、それが各導体からであるからさらに2で割った値、

 

kTdν

 

に等しい。

 

>Fig.1で、両方の導体の電圧による電流が、その電圧を2Rで割っ

>たものにより得られるというところがうえで指摘された。そして、他の導体

>へのパワーの移動はR×電流の2乗であることが得られた。もしdν内の

>電圧の2乗がE^2*dνと書かれるならば、つぎのようになる。

 

>         E^2dν=4RkTdν     (1)


>  これは純粋抵抗Rと温度Tでの熱電圧の表式である。

 

【解説】

 片方の導体のdν範囲の電圧実効値による電流Iはこれを2Rで割ったものだ。そしてこの導体から送り出されるパワーは

 

R*電流実効値^2=R*(電圧実効値/(2R))^2=電圧実効値^2/(4R)

 

これがkTdνに等しいので、

 

電圧実効値^2=4RkTdν

 

連続スペクトルの場合には、電圧実効値^2は、各周波数での電圧密度をEとすればE^2dνと書けるので、

 

E^2dν=4RkTdν

 

となり、次となる。

 

E=√(4RkT) 

 ーーーーーーーーーーー 解説終わり ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

フィジカルレビューの掲載された論文です。1928年です。

Nyquist.pdf (uni-augsburg.de)



 

 


 

 

 

 http://cis.k.hosei.ac.jp/~kano/opt/opt_08.pdf#search='ショットノイズ'

http://www.setsunan.ac.jp/lw/lecture/EeMesure/2012/Lect-05.pdf#search='ショットノイズ'

参考

 

 

 

   ---- 【参考】 --------

 る自由度の可能なエネルギーは連続とする。ある自由度がEとE+dEの中に いる確立 はq(E)dEである。分布q(E)=Ae-E/kTを使い、その自由度が可能なエネルギーにいる確立

 

    A-E/kTdE=AkT =1

 

      より

   A=1/kT 

   

     その自由度の平均エネルギー 

    =1/kTEe-E/kTdE=(kT)/kT=kT

 

   つまり各自由度はkTという平均エネルギーをもつ。

 

  分布 q(E)はその自由度がEにいる確立、連続ならE,E+ΔEのあいだにいる確立。となるが、一方、多数の自由度でEになっている粒子の個数、EとE+ΔEの間にいる粒子の個数という意味もある(確立×全自由度数)

  ボルツマン :aはここに、bはそっちにいる。(粒子区別)つまり配置数はそれを区別。

 

              つまり(aは1,bは2)と(bは1、aは2)は違う配置とする。

 

                    G=N!Πi=1ini/n

 

               これを最大にするn分布を計算する。

 

 

  ボーズ     粒子は区別しないで、配置考える。1つの状態にいくつでもはいれる。

 

  フェルミ   粒子は区別しないで、配置考える。1つの状態には1個しか入れない。

 

る振動数νの振動子の可能なエネルギーはΔE(hνの整数倍であるとする。

 

 振動子が可能なエネルギーにある確立

             =AΣn=0ie-ΔEi/kT=A/(1-e-ΔE/kT)

                            =1

                              

           ∴   A=(1-e-ΔE/kT)  

 

     その振動子の 平均エネルギー

 =AΣn=0iΔEie-ΔEi/kT=AΔEe-ΔE/kT/(1-e―ΔE/kT)2

            =  ΔEe-ΔE/kT/(1-e―ΔE/kT)

             =   ΔE/(eΔE/kT-1) 

 

  lim ΔE(実はhνのこと)――>0で各状態の平均エネルギーは

  ーー> kT 

 

  となり 状態の取り得るエネルギーが連続なときに等しくなる。

 

 下の結果を使った。

 

   Ei=Σn=0i  

 

   Ei-rEi=r+r+2r+...+r-ir(i+1)

 

                      =r(1-ri-1)/(1-r)  -ir(i+1) 

 

   Ei=r(1-ri-1)/(1-r)  -ir(i+1)/(1-r)

 

     

布のもとめ方 

 

Δの幅で分割して、各ΔE(E 内のgi 個の状態(自由度)に ni のものがいるとする。このni個がgi 個の状態に配置される。そしてこのni個のEiである。

 そしてこれによりN個の全配置数が最大になるように niが決められる。ガウス分布のように平均が最大とおなじになるからか?そして、                  

 

                       ni gi

が1状態(自由度)当たりに何個いるかという量である。Δgiのとりかたはーー>0 なので結果に影響しない。

 

  おもしろいアイデアである。

 

分配則(古典統計により次のようになるらしい。 どうして??)

 

                回転   1/2kT

 

              振動    kT

 

              並進   1/2kT 

 

2つの物が熱的にくっつくと各自由度に上の配分でエネルギーは分配される。多自由度のもののほうがエネルギーを食う。そして<同じ温度>になる。つまり等分配されるこのエネルギーこそ温度に比例した量である。

 

  また圧力は並進運動による。分子が壁に当たることによる。