ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2013/1/25)投稿日:2013/1/25
電気について、教科書にない説明
スタインメッツ
■誘導起電力の過渡現象
図1 誘導起電力
図1のようにコイルに磁束密度Bを作用させると電圧Vを発生する、というのが一般的説明だ。しかし、実際はコイルの中に電界Eが生じているだけなのだ。もしくは、個々の電子に力が作用しているだけなのである。ここからどうして電圧が発生しているのかを説明しよう。
導体に電界が作用すれば電荷は動く。そして、その電荷分布によって生じる電界が、磁束密度B(の変化)によって生じた電界を導体内で打ち消すまで動き続ける。この電荷分布は電圧となる。もし外部に電流となって電荷が流れ出ていけば、内部に電界が生じるのでまた電荷移動が起こる。この速さは通常の周波数に対して無視できるほど早い(THz以上)。
■抵抗を流れる電流の過渡現象
図2 抵抗電流
図2のように抵抗Rに電圧をかけると一定電流が流れる。しかし、実は次のような過渡現象が潜んでいる。まず、電圧Vをかけると、抵抗の両端に正負の電荷が増加してゆく。それに従い抵抗には電流が流れ始まる。両端には電圧Vを生み出す電荷が集まる。流れた分は電源から供給される。
■電流源の過渡現象
図3 電流源
抵抗に電流源をつなげた場合も同じように考えられる。電流源から供給される電荷は、抵抗の両端に電荷をためる。それにより抵抗に電流が流れる。この電流と供給される電流が釣り合ったところで平衡する。この過渡現象は非常に速いので、通常は無視される。