ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2016/4/29)投稿日:2016/1/19
無帰還と帰還アンプを解析した。
知恵袋質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13154899118
真空管の音を擬似的に体験するには?
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11154965666
真空管アンプがトランジスタアンプよりいい音であるのはどうしてですか?
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13154707438
McIntosh MC2205(トランジスタ+トランス)
http://audio-heritage.jp/MCINTOSH/amp/mc2205.html
アンプにおける低歪の嘘
http://www.ne.jp/asahi/solanon/non/audio/audio8.html
■無帰還と帰還アンプ
図1 無帰還アンプ
図2 NFBアンプ
図3 3極管の特性(Ro≒10kΩ)
図1は無帰還アンプで図2は電圧NFBアンプである。つまり、図1は電流OUTであり、図2は電圧OUTである。これらは性質がことなるものである。
NFBは戻される量はIN電圧と等しくされる。図2ではOUT電圧をNFBされているので電圧OUTになり、図1とは全く異なると言っていい。
スピーカーは電流で駆動されるので図1のほうがいいことがわかる。図2の場合、電流はスピーカーのLの電流による変化や逆起電力の変化の影響を受けてしまう。Lはスピーカーの鉄心の非線形やバルクハウゼンノイズの影響を受ける。
つまり、電圧NFBをかけると電圧OUTになる。かけなければ図1の場合、図3によるOUT抵抗10kΩをもつ電流源OUTになる。つまり、電圧OUTと電流OUTの中間であると言える。真空管アンプでNFBをかけると音が悪くなる、と言われるが、つまり完全な電圧駆動になると音が悪くなるということではないか?
測定では分からないと長年言われて神秘的なことであったが、案外簡単なところにあったのではないか?これをトランジスタで実現してみたいものである。
■スピーカーのモデル
図4 スピーカーモデル
図4で、Zはスピーカーコイルインピーダンス、k1は推力定数かつ逆起電力定数、Mは可動部分の質量、k2は速度Vにおける空気の抗力係数,k3はスピーカーのコーンの支持部のフック係数である。(a)の電圧駆動では低域では逆起電力により、高域ではインダクタンスによりコイル電流が落ちる。さらに、Zの電流や周波数による変化、非線形により電流波形は歪む。一方電流駆動ではそれがない。
音波の音圧p、媒質速度vはFに比例する、とすれば電流駆動が好ましい。
図5 スピーカーの負荷を考慮したもの(コーンSP)
図5はSPの空気負荷を考えた図である。ZAを十分大きくして、振動部分の慣性の影響をなくした場合を図6に示す。
図6 音響負荷がSPによって十分にかけられ、
SP可動部Mの効果が無視される場合
もし、ZA*S^2がωMに比べて十分大きくない場合、さらに小さい場合は、図6のようにはならず、逆起電力ループゲインはコーン支持機構によるピークをもつ(f0)。さらにこの逆起電力のループゲインが1以下(通常こうであろう)である場合、このループのINインピーダンスはf0でピークを持ち、他では下がり、通常DC抵抗値に近くなるだろう。
通常、SPのINインピーダンスはf0以外ではDC抵抗に近いので、逆起電力ループゲインは1以下である。もしこれが1<<であれば、EとVは比例し、INインピーダンスは極めて大きくなる。もし、ループ内にアンプがない場合、INパワーは電流が流れないので小さくなるが、振動部分におおきなパワーは入るわけはない。つまり、通常逆起電力のループゲインは1以下であり、EとVは比例しない。