ライター:misao007009さん(最終更新日時:2017/2/22)投稿日:2017/2/20
.ヘッドフォンのインピーダンスと特性の関係について 聖書 4-2.jpg
ヘッドフォン(HP)のインピーダンスと特性についての話である。IN電圧と音圧が、インピーダンスとどういう関係かを調べた。
参考文献
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n397460
図1 HPのブロック図
図1にHPのブロック図を示す。
K1はHPの推力定数
K2は逆起電力定数
K1=K2
K3はHPの振動板保持部材のばね定数
MはHP可動部の質量
DはHP可動部の粘性定数
ZAは空気の振動板の音響インピーダンス
ZhpはHPのコイルインピーダンス
ZampはアンプのOUT抵抗
Vはアンプ電圧
vmは振動板速度
HPの低域での共振は、
ーMω^2+jDω+K3
が最小となる周波数でで起こるものです。
図2 HPの簡略ブロック図
図2に、HPの簡略ブロック図を示す。振動板により、音響インピーダンスZAが十分に大きく、図1のZAループのループゲインが1に比べ十分大きい場合である。さらにこのNFB系のK2によるループゲインが大きければ(>>1)、振動板速度vmや音圧pm(=ZA*vm)は、
vm≒V/K2
pm≒ZA*V/K2
となる。ここで、コイルインダクタンスを無視すれば、コイル巻き数をNとした場合、コイル導体の直径を同じとした場合、K4,K5を定数として、
Zhp=K4*N
K1=K2=K5*N
となるから、
vm=V/(K5*N)
したがって、
V=vm*K5*N
このとき、コイル電流Iは、
I=vm*ZA/(K5*N)
これから、
vm=V/(K5*N)
pm=V*ZA/(K5*N)
vm^2=V*I/ZA
pm^2=ZA*V*I
つまり、音圧pmはV/Nで決まる。Nを大きくすれば、同じ音圧を得るためには高い電圧が必要になる。また、音圧pmはV*Iで決まる。巻き数Nには関係なくなる。K2のNFBループゲインはK2の値で決まる。前向きゲインはNにはよらない。K2はNに比例する。つまり、このK2ループのループゲインはK2、したがってNに比例する。Nを大きくする、
したがってZhpを大きくすることは、K2のループゲインを大きくすることになり、Vとvm、pmの比例関係の精度を高めることになる。だから、高精度なものは。K2を大きくしなくてはならないため、Zhpが大きくなるのである。
もし、
K2=0
ならば、つまり、逆起電力がなかったなら、VとpmはNに関係が無くなる。