
ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2015/8/11)投稿日:2015/8/11
GaPという間接型バンドの発光原理
■質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14145992364/a360042679?open_reply=1
半導体の発光効率について。
半導体には直接遷移型と間接遷移型の2つの半導体が有り、間接遷移型では運動量が変化する必要が有る為発光効率が低いですよね。しかしGaPは間接遷移型にも関わら
ず適当なトラップを入れてやることで発光効率を高めていると聞きました。
トラップを入れると発光効率が上がる理由はなんですか?運動量の変化が少なくなるのでしょうか?
どなたか教えてください。
■回答
直接遷移確立を大きくすのではないかとおもいます。
ここにくわしいですよ
https://www.jstage.jst.go.jp/article/oubutsu1932/42/9/42_9_924/_article/-char/ja/
の図の整理です。
まず、発光準位に伝導帯最下部(電子の結晶運動量≠0)電子が捕まる。この際、結晶にもエネルギーは逃げる(フォノンとして)が、いきなり価電子帯に行くよりは損失が少ないのだと思う。そして、この準位から価電子帯に直接遷移し、発光するのだと思います。
間接遷移で発光しない、もしくは赤外発光してしまう理由を古典的に考えると、eとhの運動量が異なる場合、衝突し静止させる場合、差分の運動量を結晶が受けなければならないからでしょう。つまり、h-eの合体は、結晶にぶつかって止まるのです。ここで結晶にエネルギーが渡り、発光波長が長くなってしまうか、再結合確率が下がってしまうのだと思います。