SonofSamlawのブログ

うひょひょ

LM324の異常動作解析

ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2014/3/5)投稿日:2014/3/3    

 

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13121846498

の回答への考察

 

mazda_3t20さんの回答

例えば、単純に下図のような回路をシミュレーションしてみます。

V3はLM324の+入力に繋がれていて、0Vからだんだん電圧が下がっていきます(緑線)。オペアンプは無帰還なので当然OUTは電源のマイナス側に張り付いているのですが、V3が -5.6Vあたりを下回ったあたりでプラス側に張り付きます(赤線)。これ以降はオペアンプとして動作していないということでしょう。

http://kie.nu/1Iv- の回路(下の図4)でも、LM324の +入力は -5.6Vあたりになっていると思います。このとき LM324の出力はプラスに張り付いて、二段目のオペアンプの出力は(理想オペアンプなので)とんでもなくマイナスの電圧になり、それが99.9KΩで帰還されてLM324の+入力は -5.6Vで安定してしまうという状態になっています。

LM324の+入力端子をマイナス電位にするとなぜ出力がプラスに張り付くのかは私には分かりませんし、実際のICで同様な特性なのかも知りません。
LM324の中身のシミュレーションもやってみてはいかがでしょうか?

 

           図1 回答の図

 

http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n227016

より。LM324の初段等価回路は図2になる。

  

     図2 LM324初段等価回路

 

  図1で、V-をVccとVEEの中間にしてそれをGNDとし、v+をGNDから下げていった場合、ioは+となり、voutは負になる。しかし、V+がVEEより0.6V下がると、Q20のエミッタ電圧はVEEとなり、Q20-1、Q4は死に、io=0となり、Vq4=0にもなる。

 

  すると、図3の次段のQ9のコレクタ電圧は、+側に振り切ってしまう。これが図1のメカニズムである。

      図3 LM324の2段目

 

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13121846498

よ り、 

  ======== 

ご回答ありがとうございました。
mazda_3t20さんのお話は、大当たりでした。
>LM324の +入力は -5.6Vあたりになってい
ました。
もっと調べてみます。
ご提案も頂き、ありがとうございます。  

  ==========



      図4 異常動作している場合、LM324のV+はー5.6V

 

  この原因は、図4の場合V+はQ21のコレクターベースダイオードにより、V+は-5.6Vより下がれない。R3とこのダイオードにより、voutがいかなる値でも、V+はー電源より0.6V(vbeON電圧)低い値にクランプされる。

 

 

        =======================

■別の問題 

      図5 LM324の簡易回路

 

 図5の拡大は

http://kie.nu/1IJ4

 

     図6 TINAの結果

 

 

   V+がGND以上、あるいは、Vcc以上の場合、T3,4はOFFとなるから、図7となる。V+はVcc以上になっても図7は成り立つ。

 

        図7 V+がGND以上、あるいは、Vcc以上

 

 

   V+がGND以下、VEE以上のとき、T1,2,8,9は死ぬので図8となる。

  

     図8 V+がGND以下、VEE以上

 

  V+がVEE-0.6V 以下のとき、T3のベースはVEE以下になるので、電流は図8と逆転する。つまり、T7のベースはVEE+0.6Vだから、T3のVCEは負になる。コレクターベースは順バイアスされるので、電流は図9のように流れる。

  

    

      図9 V+がVEE-0.6V 以下