SonofSamlawのブログ

うひょひょ

オペアンプLM324の回路概要

ライター:miranda17jpさん(最終更新日時:2014/1/30)投稿日:2013/11/21

  •  

     


BJT勉強中の初心者です。
オペアンプLM324の定性的理解について、概要を書きました。
詳細は、以下の知恵ノートを参照願います。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n227016
(オペアンプLM324のメイン回路の定性解析)
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n229901
(オペアンプLM324の電源部の定性解析)

オペアンプLM324解析関連の知恵ノート一覧については、以下の知恵ノートにまとめてあります。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n234431

素人が書いているので、間違い等ありましたらご指摘願います。

図1-1は、LM324の回路図である。小さくて見づらいので、図1-2と図1-3も載せておきます。
 

 

             【図1-1】

 


             【図1-2】
    

 

         

             【図1-3】

■初段(トランスコンダクタンス(Gm)段
  

               【図2】

初段には、差動増幅器が2段ある。
Q17-Q21のペアと、Q20-1とQ18-1のペアである。Q20-Q18のコレクタの一本はダイオード接続されているので、これは電流ミラーとして機能する。Q17-Q21に入力された信号の電流をQ20-2とQ18-2の電流ミラーを介して、Q20-1とQ18-1の差動増幅器のほうへ渡す仕掛けである。

差動信号を入力した場合、
Q20-1から流れ落ちてきた電流と、Q3からQ4へコピーされた電流は、おなじ大きさで向きが反対になるので、そしてお互いに電流源なので、そのままの電流を流そうとするので、両電流は、合流してQ5のベースへ行く。
つまり、両電流の差がQ5のベースへ行く。
この部分(初段)は、差動信号を電流に変換している。

また、差動増幅器が2段あるので、Vb'eがかさ上げされている。これにより、どちらの入力がVEEになっても正常動作できる。

■2段目
この段では、初段から受け取った電流を電圧に変換している。
Q5とQ6がREを電流源とするエミッタフォロアで、入力インピが非常に高いためである。初段から受けた電流は、分流することなくほとんどCに吸い取られる。このCの電圧がQ9のコレクタ電圧となる。

Q6がある理由は、もしQ6がないと、
Q9のベース電圧は0.6V近辺でなければならないから、Q5のベース電圧は0Vになってしまう。これではQ5やQ4が動作しない。

また、この段では、Cによる位相補償を行っている。
Cの電圧vcが
vc = Gm*vd/jωC
(Gmは初段のトランスコンダクタンス、vdは差動信号電圧)
となるので、安定した位相余裕が得られる。

Q9の後段は、エミッタフォロワなので、入力インピーダンスが高く出力インピーダンスが低いため、Q9のコレクタ電圧を高インピーダンスで受けて、出力インピーダンスが低いから、出力からたくさん電流を取り出せる、というわけである。

■電力増幅段
Q11とQ13はプッシュプル回路で、電力増幅器となっている。
このプッシュプル回路はC級アンプで、クロスオーバー歪が生じる。よって、voutとVeeの間に抵抗をとりつける、といった措置が必要になる。

■電源部
図1の着色部分である。ここで、温度やVccにあまり依存しないバイアス電流を供給している。

■まとめ
電圧増幅のメカニズムは、まずIN電圧を電流にする。そして、高抵抗にながす、ということ。