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電験 球形誘電体内の電界

ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2016/3/29)投稿日:2015/8/9

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   電験 球形誘電体内の電界

    

球形の誘電体を均一電界の中に置いたときの、内部電界の問題である。均一になる、というのがみそである

■質問

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13148422363/a366068956?open_reply=1

 

磁気学の問題でわからないことがあるのでどなたか教えていただきたいです。
以下問題文

半径aの球状誘電体が、真空中で水平軸の方向に一様な電場強さE0 の中に置かれると、内部には分極が生じる。
誘電体に生じる分極は、一様な体積密度(-ρ) で電荷が満たされた球と、同じくρで満たされた球がδ(<<a)だけずれて重ね合わせられた状態と等価である.
この時誘電体の表面に発生する分極強さは|P|=ρδ である.真空中の誘電率をε0 とするとき以下の問いに答えよ。

誘電体内の点Aにおいて、これらの電荷によって作られる電界強さE1の大きさを求めよ。

 

この問題についてなのですが、誘導に従って、二つの球に関してガウスから電界を求め重ねあわせることによりE1を求めると、E1=|P|/3ε0 となりました。

しかし誘導を無視して、以下のように解くと解がE1=P/ε0 となり合わなくなってしまいました。


誘電体内は場所に寄らず電束一定であり、左向きに一様な電界E1ができる.
これより

ε0・E0=ε0(E0-E1)+P

これをE1について解くと

E1=P/ε0


答えとしては誘導に従った分 E1=|P|/3ε0 が正しい気がするのですが、だとすると下の解放がだめな理由がわかりません。

理由がわかる人おりましたら教えていただきたいです。
よろしくお願いします。

 

       

 

■回答

chie2012janさんの回答

O1 による電場は ガウスの定理より、A → O1 の向き
E = {(1/(4πεo)}ρ(4π/3)r1^3 / r1^2 = ρ r1/(3εo).
同様にして,O2 による電場は O2 → A の向き
E' = ρ r2/(3εo).

θ = ∠A O1 O2,
θ' = π - ∠A O2 O1
とおくと,合成された電場の x 成分
E1x = -E cosθ + E'cosθ'
= -{ρ/(3εo)}(r1 cosθ - r2 cosθ')
= -{ρ/(3εo)}δ.

同じく y 成分
E1y = -E sinθ + E' sinθ'
= -{ρ/(3εo)}(r1 sinθ - r2 sinθ')
= 0.

よって求める電場は x 方向の定ベクトルで,大きさは
E1 = ρδ/(3εo).

 

 

■補足

上記で

ーーーーー
O1 による電場は A → O1 の向きに
E = {(1/(4πεo)}ρ(4π/3)r1^3 / r1^2 = ρ r1/(3εo).
ーーーーー

を証明する。
Q1=ρ(4π/3)r1^3 はr1内のー電荷
ガウス定理により、
4πr1^2E=Q1/ε0
E=Q1/(4πε0r1^2)
=ρ(4π/3)r1^3 /(4πε0r1^2)
=ρr1 /(3ε0)
ということですな!

つまり、

E1=ρδ/(3ε0)=|P|/(3ε0)
である。これは球内のどこでも同じ。

 

つまり、球内でPが一定の場合、Pによる電界は一定になる、つまり、これは均一な電界E0によって、球内では均一なPが誘発されることになる。


ある点の電界Eは、外部電界、真電荷、分極による。また、その点のPによるその点の電界はーP/ε0である。つまり、D/ε0はその点のEから、その点のPによる電界ーP/ε0をを除いたものであることになる。

 

であるから、質問のようにこの式からEを出すことはできない。

 

 

■参考

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14151891684?fr=chie_my_notice_ba

から、

■質問

電磁気学の問題です。

1)、半径Rで誘電率ε(>ε0;真空の誘電率)の誘電体球内に、真電荷qを一様な密度で分布させたとき、誘電体球内(r<R)の電場および分極の空間分布を求めよ。
2)、1)の誘電体球(ただし真電荷はもたないものとする)を、+z方向(休座標系ではθ=0の方向)の一様の電場がある。無限に広い真空中においたとき、誘電体球内の電場は分子の分極により弱まり、
Ein=[3ε0/(ε+2ε0)]E0の一様電場となる。
この事実を用いて誘電体内の分極PをE0、ε、ε0をつかって表せ。
さらに求めた分極Pから、束縛電荷の分極により誘電体内部(r<R)に誘起される堆積電荷密度ρbおよび誘電体表面(r=R)に誘起される表面電荷密度σbの空間分布を求めよ。

よろしくお願いします。

■回答


ガウス定理より
半径r(<R)の球を考えると対称性より、その面でのr方向の電界Erは、
Er*4πr^2=q*(4/3)πr^3/ε
Er=q*(4/3)πr^3/(4πr^2*ε)
=q*r/(3*ε)--(1)<--答え

εE=ε0E+P
Pより、
P=E(εーε0)--(2)<--答え

2)
ーーーーーー
Ein=[3ε0/(ε+2ε0)]E0の一様電場となる。
この事実を用いて誘電体内の分極PをE0、ε、ε0をつかって表せ。
ーーーーーー
(2)より、
P=Ein(εーε0)
=[3ε0/(ε+2ε0)]E0(εーε0)ーー(3)<--答え

ーーーーーー
さらに求めた分極Pから、束縛電荷の分極により誘電体内部(r<R)に誘起される体積電荷密度ρbおよび誘電体表面(r=R)に誘起される表面電荷密度σbの空間分布を求めよ。
ーーーーーー
体積電荷密度ρb=-divP=0(Pは均一だから)<--答え
表面電荷密度も-divP
であるが、
表面の各点ではΘにしか依存しない。各点でr方向をx軸とする局所座標を考えると、下図から、
dP/dy、dP/dz=0
Prが仮に⊿xで変化しているとまず考えれば、
-divP
=-dP/dx
=ーPr/⊿x
⊿x->0
の極限で、
表面電荷密度σb
=-Pr
=ーPcosθ
=ー[3ε0/(ε+2ε0)]E0(εーε0)cosθ

  

       

 

 

■参考

電磁気学11 - 1つは正の磁気量、他は負の磁気量だけが内部に一様に... - Yahoo!知恵袋

電磁気学 11 1つは正の磁気量、他は負の磁気量だけが内部に一様に体積分布した、磁気量も大きさも等しい仮想的な2つの球を考える。その中心をたがいに無限に近づけると両方の球の重なる内部の磁気はうち消し合うが、表面にだけ磁気量が残る。この状態は、一様に磁化した球を表わすことになる。次に、この考えから、一様に磁化した球にもとづく磁場の強さを求めよ。ただし球の半径をa、磁化の強さをMとする。 【解答】球内の磁場の強さは大きさM/3μ₀、方向Mと反対

お分かりになる方、解説をお願い致します

解答

P-ー>M
置き換えでおなじです。

https://sonofsamlaw.hatenablog.com/entry/2023/03/16/212811?_ga=2.148579319.1107598328.1678899744-714387351.1668997770

 

 

■参考

電磁気学12赤道における地磁気の水平分力は5.0×10²/4πA/mである。... - Yahoo!知恵袋

電磁気学12 赤道における地磁気の水平分力は 5.0×10²/4π A/m である。地球を一様に磁化した球とみなして、その磁化の強さを計算せよ。 (解答) M=3μ₀H=1.5×10⁻⁴ Wb/m² お分かりになる方、解説をお願い致します

解答

赤道での外部磁界Hは、境界条件から、内部磁化Mとすれば、
μ0H=M

https://sonofsamlaw.hatenablog.com/entry/2023/03/16/212811?_ga=2.145253620.1107598328.1678899744-714387351.1668997770
の結果
E1=ρδ/(3ε0)=|P|/(3ε0)
から
H=|M|/(3μ0)
よって、
M=3μ0H

 

訂正

赤道では
Hex=Hin
https://sonofsamlaw.hatenablog.com/entry/2023/03/16/212811?_ga=2.145253620.1107598328.1678899744-714387351.1668997770
の結果
E1=ρδ/(3ε0)=|P|/(3ε0)
からの類推から、
から内部Hin
Hin=|M|/(3μ0)
よって、
M=3μ0Hin
よって
M=3μ0Hex
質問者からのお礼コメント
おかげさまで理解できました。

ありがとうございます。

お礼日時:3/17 19:53