SonofSamlawのブログ

うひょひょ

磁石の吸引力の概算

ライター:misao007009さん(最終更新日時:2017/5/18)投稿日:2016/10/30    
.

 



 
 
        概算方法をまとめた

 


■参考ー磁石引力計算プログラム

http://www.neomag.jp/mag_navi/gausscal/gauss_form_cylinder.php?ctype=3&magtype=1&gradename=3&Br=12600#gauscall_anc

 


■質問

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12166167587


磁力の異なる磁石どうしをくっつけると磁力はどうなりますか? 

    磁石についての質問です。

ーー

下記のサイトでは、こうありました。
https://www.neomag.jp/support/qa_list.php?QADB_id=117&QADB_catid=4

 (以下、引用)。

 Q:
ネオジム磁石では、鉄と磁石の吸着力に比べ同じ磁石と磁石の吸着力は2倍になりますか?

A:
 一般的に、磁石同士の吸着力の方が、2倍または2倍近く強くなります。 

(引用終わり)。

ーー

 もちろん、上記の説明は、その通りなのだと思うのですが、これは飽くまでも、同等の磁力を持つ磁石どうしの話ですよね。

★では、もし、磁力が「強い磁石」と「弱い磁石」とをくっ付ける場合は、どのようにして計算すればよいのでしょうか? とりあえず、向き合う両方の磁石の断面積は同じだとして。

ーー

今、磁石のことをいろいろ調べているんですが、公式等を見付けることができなくて・・・。ご存知の方、是非、教えてください


■回答

永久磁石をA
 強磁性体をB
とします。
 Bは磁界に反応して磁化されます。

 AをBに近づけると、BはAの磁界で磁化されます。AのN側が近づくとBのその側はSになります。そこで引きあいます。この場合、Bの磁化が大きいほど吸引力がおおきいです。
ですから、
ーーーーー
A:
 一般的に、磁石同士の吸着力の方が、2倍または2倍近く強くなります。
ーーーーー
 は間違っています。磁石でもその磁化が小さい場合は、吸引力は小さいです。
 寸法や距離が同じ場合、吸引力は両者の磁化の積に比例します。
この吸引力は簡単に計算できません。

 


さっそく、ご回答ありがとうございます!


>A(永久磁石)のN側が近づくとB(強磁性体)のその側はSになります。そこで引きあいます。この場合、Bの磁化が大きいほど吸引力がおおきいです。


この点ですが、Bの磁化というのは、もしかして、Aの磁力線に沿った形でなされるのではないのでしょうか? 素人の疑問なんですが。

だとすると、例えば、Bが平べったい鉄板なら、磁力線の流れからして、鉄板の中心から周辺に向かって放射線状にNーSとなるような気がします。もちろん、磁石に最も近い鉄板の中心部の、しかも表面部分は磁石の方向にNーSが向いていると思いますが。


▼◀︎◀︎◀︎▶︎▶︎▶︎▼←鉄板
▼◀︎◀︎▲▲▶︎▶︎▼

・・・◆◆・・・ ←磁石

↑三角形は、磁力線の向きです。

 


(その2)

> 寸法や距離が同じ場合、吸引力は両者の磁化の積に比例します。


そうですか! 貴重な情報をありがとうございます。

ところで、この法則というか、公式みたいなものの「名前」をご存じありませんか? ネットで何と検索すれば、そういう公式が説明されているサイトにたどり着くものでしょうか? あとは自分で調べますので。

お手数ですが、もしご存じであれば、是非、教えてください!

 


ーーーーーーーーー
 この点ですが、Bの磁化というのは、もしかして、Aの磁力線に沿った形でなされるのではないのでしょうか? 素人の疑問なんですが。
ーーーーーーーーー
 その通りです。

ーーーーーーーーー
 だとすると、例えば、Bが平べったい鉄板なら、磁力線の流れからして、鉄板の中心から周辺に向かって放射線状にNーSとなるような気がします。もちろん、磁石に最も近い鉄板の中心部の、しかも表面部分は磁石の方向にNーSが向いていると思いますが。
ーーーーーーーーー
 いやー、いい質問です!
 下図です。この場合も簡単に考えればNとSの引力で引きあいます。
 AのNとBの平均的Nは、
 AのNとBの平均的Sより遠いのです。

 

ーーーーーーーー
 ところで、この法則というか、公式みたいなものの「名前」をご存じありませんか? ネットで何と検索すれば、そういう公式が説明されているサイトにたどり着くものでしょうか? あとは自分で調べますので。
ーーーーーーーー
残念ながら、ありません。
 私も会社で長年この種の計算に関わってきましたが、有限要素法(FEM)などで計算するしかありません。私の関係者はそうしていました。
これは長年やってきたので間違いありません。理論的なアプローチはありません。

 

 

 


ただ、A,Bの隙間が小さい、形状が単純など、特殊な条件がある場合は、
 仮想変位法などあります。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieejias1987/116/1/116_1_94/_ar...
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieejias1987/116/1/116_1_94/_pd...

マクスウェル応力というものもあります
http://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo/01/em07.html

とにかく難しいです。
 私の関係者はFEMでマクスウェル応力を計算しモータートルクを出していました。

 

 

磁界分布をFEMで計算し、それから空隙の磁界を読み取り、マクスウェル応力を計算しトルクを計算していました

 


詳しい回答をありがとうございます! 専門でお仕事なさっていたのですね。しかし、やっぱり、難しいんだなー。へ〜です。

ーーーーー

>寸法や距離が同じ場合、吸引力は両者の磁化の積に比例します。

ーーーーー

 この点ですが、あえて計算するとすれば、例えば、「磁石A」と、「Aの10倍の磁力を持つ磁石B」とがあり、接する断面積は全く同じだとする場合、計算式としてはどういう感じになるのでしょうか?

 何度もすみません。ここが一番知りたいポイントなんで、よければ、今一度教えてください!

 


こういう感じですか?
 正確におねがいしますね 

           

正確にお願い!
 寸法関係も

 


遅れてすみません。

えーっと、特に、まだ、具体的な寸法までは考えていなかったんですが・・・。

 例えば、下記リンクの、「ネオジム磁石」と「フェライト磁石」ではいかがでしょうか? 磁力の強さは10倍ではないですが。約5.3倍?

 寸法は、いずれも直径30mmの円柱形で、磁化方向の厚さは10mmですね。

http://www.neomag.jp/mag_navi/mames/mame_comparison.php

 

 


ネオジムは磁化が1.5(T)
フェライトは0.4(T)
くらいですね。

 


はい、そうみたいです。それだけの数値で答えが出ますでしょうか? 

 


(その2)

ところで、同時に、反発力についても考えているのですが、反発力の場合、磁力線の数からして、磁力が弱い方の、つまり磁力線の数が少ない方の磁石の磁力程度にしか反発力は生じないのでしょうか?

つまり、例えば、磁石(1)と磁石(2)の磁力線の数が、3:2の場合、互いに反発し合うのは、磁石(2)の2本に対して、磁石(1)も2本のみで、あとの1本は余る・・・のでは??ということです。

よければ、こちらの方も別途、教えてください。お願いします!

 


2016-10-30 18:35:08


http://www.neomag.jp/mag_navi/mames/mame_comparison.php
では、
ネオジム 15(kg)
フェライト 1.5(kg)
だから、磁化比
 Bn/Bf=√(15/1.5)=3.16---(1)

http://www.masmaterial.co.jp/product/standard/neogyum.html
から、ネオジムの磁化Bnは1.3(T)とすれば、(1)式から、
フェライトの磁化Bf=1.3/3.16=0.41(T)
https://product.tdk.com/info/ja/products/magnet/map/fb.html
ではBf=4.75(T)
になっていますから、だいたい合っています。

 

 


この考えで行くと、
http://www.neomag.jp/mag_navi/mames/mame_comparison.php
での条件では、ネオジムフェライトでは
15*1.3*0.41/(1.3^2)=4.7(kg)
という吸引力になるはずです。

反発力は吸引力と同じはずです。
 簡単に考えると、磁石の端面にのみある磁荷(磁化ではなく)同士のクーロン力と考えれば、単に正負が変わるだけで大きさは変わらないとおもいます。


 

   

 


参考に
https://www.nc-net.or.jp/knowledge/morilog/detail/38677/
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/4017460.html

これかなぁー
http://hooktail.maxwell.jp/bbslog/21820.html
ーーーーー
力は磁束密度 B と面積 S を用いて F=B^2 S/(2μ0) で与えられ, 隙間 d が小さい場合は一定になります.
ーーーーー
 これは、磁石間の隙間dが小さいとき成り立ちます。面積はSです。
こういう考えです。
 隙間の磁気エネルギーEは、磁束密度をBとすると、
 E=S*d(1/(2μ0))B^2
 dを広げたい場合、吸引力Fで仕事が必要です。この仕事が隙間の磁気エネルギーであるから、これは吸引力Fのdでの積分になります。
つまり、
 F=dE/dd=S*(1/(2μ0))B^2
となるということです。
μ0=4π*10^(-7)
πはパイ、3.14です。
この式はdが小さいとき成り立ちます。
 Bを求めなくてはなりません。

 


このBを求めるのがむずかしいですね。
 均一ではないし・・・
Bが面積方向で均一ではない場合、
 F=∫(隙間面)(1/(2μ0)*B^2*dS
 Bの単位は(T)で寸法はメートル(m)です。

 直径30mm、厚さ10mmだとBは均一ではない。
もっと長ければ均一になるのだが。

 磁化の電流モデルで考えます。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n297558
長さL、磁化Mの磁石は、同じ寸法のソレノイドコイルに側面電流Im、
 Im=M*L
を流したものと等価です。
すると、この場合、磁石をくっつけたときの長さをLとし、L=0.01*2として、
 Im=0.02*M
ネオジムでは、M=1.3です。
このソレノイドコイルが十分に長いとき、
 B=M
になります。短いと小さく、不均一になります。
 今回の場合はかなり短いから、この近似は使えませんね。

 

 

繰り返します。ソレノイドコイルを考えます。
 長さ0.02(m)、
 直径0.03(m)に
電流Im=0.02*M
 Mは磁化(テスラ、ネオジムでは1.3)
を流したときの中央のBがわかればいいのです。

 調べてみます

 


こんなのがありました。
むずかしいですよ

 ソレノイドの作る磁界
http://www.riruraru.com/cfv21/phys/solenoid.htm
これでは、有限長のものを考えていますが、中心軸上のBのみです。
このBうを使って近似してもいいですね

 


ありがとうございます! でも、ちょーっと、消化するのに時間がかかりそう・・・。

 今日はちょっと時間がないので、明日以降、また取り組んでみることにしますね。

しばらくお待ちを・・・(汗)。

 


失礼!
 間違いがありました。
 計算はMKSA単位系でやります。
 上で、磁石の飽和磁束密度Br(ネオジムで1.3(T))と磁化Mの関係を間違えました。
 M=Br/μ0
です。従って、Br=1.3(T)の磁石(30*10を2個くっつけたとき)をソレノイドで再現すると、電流Imは、
 Im=M*L=(Br/μ0)*0.02
 =(1.3/(4π*10^(-7))*0.02
 =20690(A)
ということになります。磁石を電流で再現するのは大変です。

 


概算でいいんだったらですが、
 磁石をくっつけたときの空隙の磁束密度Bがわかればいいのです。磁石の長さが無限である時、
 B=Br(ネオジムで1.3(T))
このときの吸引力Fは、
 F=S(1/(2μ0)*B^2
 S=π*0.015^2=7.07E-4
だから、
 F=475(N)=48.5(kgw)
ということです。長さが短くなるとBはこれ以下ですから、この数分の1であるとおもいます。おおよその概算ができますよ。

 


単位はMKSA単位系でやってください。
 cmとかmmはだめです。mに換算してください。
 磁束密度はテスラです。力はニュートン(N)です。
 Nから重力単位への変換は、9.8で割ってください。

 


上の計算で、Bが磁石が短いために1/5くらいになっているとすれば、10kgwになります。
これは実際に近いと思います。

 >磁力の異なる磁石どうしをくっつけると磁力はどうなりますか?
ですが、標準としてBr=1.3(T)の結果から、A,BのBrの積に比例するとして概算できます。
 A.BのBrが1.3(T)のとき、吸引力は10kgwです。
 A,BのBrがBra、Brbの時は
F=10*Bra*Brb/1.3^2(kgw)
と概算できます。

 

■参考

電磁気学13磁化の強さが8π×10⁻²Wb/m²のN,S両極が向かい合... - Yahoo!知恵袋

電磁気学 13

磁化の強さが 8π×10⁻² Wb/m² のN,S両極が向かい合っている。極の面積を4cm²、両極の間隔を5mmとすると

(1) 両者の間に働く力、および
(2) 両極の間の磁場のエネルギーはいくらになるか。
ただし極面の端における乱れを無視する。
μ₀=4π×10⁻⁷ [kgmC⁻²]

【解答】(1) 両極間に作用する力:
F=M×(極の面積)×H₀=3.2π [N]

F=MSH₀ という公式?の導出法、考え方
また、このHはどのように求めるのでしょうか?

(2) 両極の間の磁場のエネルギー:
W=(μ₀H²/2)×(すき間の体積)=16π×10⁻³ [J]

(磁場ネルギー密度)×(すき間の体積)=W を使っていると思います。

ところで逆算すると
(すき間の体積)=(4×10⁻⁴)×(5×10⁻³)=2×10⁻⁶[m³]

H=2×10⁵ のようですが、このHはどのように求めるのでしょうか?

お分かりになる方、解説をお願い致します

 

解答

コンデンサでの

W=SLε0E^2/2
E=q/ε0

から、
W=SLq^2/(2ε0)=SLq^2/(2ε0)

から類推で、
H0=M/μ0

W=SLμ0H0^2/2
F=Sμ0H0^2/2
ここで、μ0Ho=Mだから
F=SMH0/2<ーーーーー答え

 


■参考
https://sonofsamlaw.hatenablog.com/entry/2023/03/17/014733?_ga=2.177956197.1107598328.1678899744-714387351.1668997770
では、
F=dE/dd=S*(1/(2μ0))B^2