SonofSamlawのブログ

うひょひょ

トランジスタ共振負荷回路解析

ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2016/4/18)投稿日:2015/7/28    

 


■質問

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10148132385

突然のリクエスト失礼します。

 以前は回答ありがとうございました。
まだまだ電子回路の勉強中なのですが、
 分からない問題があるので教えてほしいです。 

(問題文)
 画像のバイポーラトランジスタのA級増幅回路を考える。
 増幅回路の直流電源をVcc、
トランジスタのコレクタ・エミッタ間の電圧をvce、
コレクタ電流をicとする。 

トランジスタは活性領域で、vce≧0かつic≧0である。
トランジスタのベース電流は無視する。
コレクタ部分の同調回路の共振角周波数をω0とする。

この回路について、トランジスタのバイアス点を設定したい。
 画像の様に入力vi(t),出力vo(t)をとる。
vi(t)=Vi cos(ω0t)に対して、
vo(t)=Vcc-Vo cos(ω0t)が出力されるとき、
Vccを用いて、Vo(>0)が取りうる最大値Vmaxを求めてください。

ただし、ω0C2R2>>1,ω0C3{R3R4/(R3+R4)}>>1とする。

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考えたのは、

Ie+ie=Is exp(vbe/Vt)
からexpを展開すると思ったのですが、
 問題文にVtが与えられていないのと、
エミッタ部分のインピーダンスが1/(jω0C2)になるので、
 出力の位相がcosから90°ずれてしまいます・・・

 よろしくお願いします。 

 

■回答

  

              図1 コレクタ電流の分解


下図で
Icqはバイアス電流、
 icはω0の信号電流です。このときL1,C1並列回路はインピーダンス無限になります。
ここで、
 Ic=Icq+ic
とします。全コレクタ電流です。

 IcqはL1,R2を通ります。
 一方、icはR1を通ります。C2はicに対しては短絡です。
 Icqとicのルートが異なるのは、周波数が異なるからですね。


Icは
0<Ic
が可能だから、
 icは
 ーIcq<ic
でないといけません。

 ic=0のときVc=Vcc
 ic=-Icq
のときがVcの最大で
Vcmax=Vcc+R1*Icq
 Vcの最小は、
 Vcmin=0

ということは、VcはVccを中心に、
 +R1*Icq
ーVcc
 動きます。
つまり、
 R1*Icq=Vcc
となるようなIcqが最適であることがわかります。
 正負を最大値であるVccにできるのです。