図1 磁化Mの電流モデル(磁気モーメント=MLS、ここで、Sは断面積)
■磁化Mの空芯コイルモデルでは?
空芯コイルの内部Bは、Lが無限の場合、アンペールの法則から、内部B、Hは、
B=μ0(I/L)=μ0M
H≜B/μ0=M
コイルではなくMという磁化とすると、
H(E-B対応での定義)≜(B/μ0ーM)=0 <ーー反磁界=0
Lが有限の場合は、
B<μ0(I/L)=μ0M
コイルではなくMという磁化とすると、
H(E-B対応での定義)≜(B/μ0ーM)<0 <ーー反磁界となる
■常磁性体では?
もしMが外部からのB0のみで動くとする。
B0の中にMがある場合、
M=aB0/μ0
a>0
とする。
MによるB、Bmは、Mが細長い場合を考える。つまり反磁界がない理想的な場合である。それがあると考察が厄介になるのである・・・うひょひょ、わかるでしょ!
Bm=μ0M=aB0
総合Bは、
B=B0+Bm=B0+aB0=(1+a)B0
とすると、内部では、Hの定義から、
H(E-B対応での定義)≜(B/μ0ーM)
=((1+a)B0ーaB0)/μ0=B0/μ0
から、
μ≜B/H=(1+a)B0/(B0/μ0)=μ0(1+a)
重要なことは、μ0Hは、Mの生じる原因となった磁束密度B0、各点でMが受ける磁束密度であることがわかる。つまり、Mが十分長い場合、
μ0H=B0
しかし、Mが十分長くない場合、各点でのMは周囲のMからも磁束密度をあびる。それらとB0の和がμ0Hなのである。
つまり、μ0Hとは、その点のMが外部から浴びる磁束密度と言える。
つまり、こう考えても同じ結果は出る。
H=B/μ0ーM
H=B/μ0ーaμ0H/μ0
H=B/μ0ーaH
H(1+a)=B/μ0
μ=B/H=μ0(1+a)
つまり、B=μHの関係がわかれば、すむことになる。
■反磁場
上記のB0がなくても、磁化Mがある場合、つまり永久磁化Mがある場合、Lが有限な場合、
B<μ0(I/L)=μ0M
となり、
H=B/μ0(実際の磁界)ーM(L無限時のB/μ0)
<0
を反磁場という。周囲からの妨害と考えるのだ。
横の磁化かからの妨害磁場と考えるのがわかりやすい。
Lが十分長い場合、これは起こらないが短いとこれが起こる。
永久磁石の場合、外部からの磁束密度B0がない。
Lが有限な場合、
H=B/μ0ーM<0
となる。
μ0H
は上で説明したように各点でMに作用する周囲のMによる磁束密度であり、Mと反対方向になり、これが減磁の原因になる。
参考に
E-H対応、E-B対応の違いは以下だと思っているのですが、この考え... - Yahoo!知恵袋
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電磁気学 磁化と円電流の等価性の証明
電磁気学 磁化と円電流の等価性の証明 - SonofSamlawのブログ