ライター:miranda17jpさん(最終更新日時:2014/2/7)投稿日:2013/10/4
○ボルテージフォロア回路における負帰還
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n216231
を参照願います。
○反転増幅器における負帰還
【図1】
mpcspさんが書いてくださった知恵ノートから学び、以下のように理解しました。
図1のオペアンプ部分を取り払って開放し、デブナンの定理を適用する。回路は、図2のように表される。
【図2】
ここで、開放した端子から見た合成抵抗は明らかに
Ro = R1 R2 /(R1 + R2)
開放電圧Vabは、
回路を流れる電流Iは、I = (Vout - Vin)/(R1 + R2)なので、
Vab = Vout - R2(Vout - Vin) / (R1 + R2)
= Vin + R1(Vout -Vin) / (R1 + R2)
右辺を整理して
= Vout (R1/(R1 + R2)) + Vin (R2/(R1 + R2)) ・・・・①
図2の形のデブナン等価回路と、①の式は、公式のように覚えておくと便利である。
よって、図1の回路はmpcspさんが書いてくださった以下のような回路に変形できる。
【図3】
理想的なオペアンプのIN抵抗は、∞である。よって、図3のR3は無視できるので、図3は、以下の図4のように、よく見受けられる負帰還のブロック図とおなじ形になることがわかる。
【図4】
Vinは、-R2/(R1+R2)倍されてNF回路に入る。
繰り返しになるが、負帰還は、
Vout = A × ( Vin -β Vout )
で表わされる動作をする。
Aが十分に大きければ、誤差≒0にできる。
よって、増幅率は、
Vin (-R2/(R1+R2) ) ≒ Vout( R1/(R1+R2)))
Vout/Vin = (-R2/(R1+R2) )/( R1/(R1+R2)))
= -R2/R1
帰還率βは、図4より、R1/(R1+R2)である。
この場合、、V(+) - V(-) = 0ではない。もしそうであったなら、Vout が駆動されなくなる。VoutはV(+) - V(-) のA倍なのであるからである。V(+) - V(-) はVoutを駆動する信号なのである。それを頭に入れておく必要がある。ただ、ここが難しいのであるが、ゲインなどの計算では、これを=0として計算してもかまわない。
■OPAMPの差動入力抵抗Rdの効果
図3のR3の効果は、もしオペアンプのIN差動抵抗Rdが小さいとフィードバック電圧がR3とRdで分圧されAがこの分圧比(Rd/(R3+Rd))だけ小さくなってしまうのです。VinとVoutの減算後ですから、これはA(前向きゲイン)の減少として考えねばなりません。つまり、
A→(Rd/(R3+Rd))*A
となり、減少します。この結果、ループゲインも減少しますから、精度や周波数帯域が減少します。R1,R2はこのことを考え決めなくてはなりません。大きすぎてはいけません。
実際、オペアンプのRdはそんなにおおきくありません。これは一般にはあまり知られていません。データーシートに出ている場合もありますから、確認してみましょう。