SonofSamlawのブログ

うひょひょ

Vref XFETリファレンス

         


ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2015/8/2)投稿日:2013/3/28    
.

 JFETを用いた電圧リファレンスについて説明する。

 

 

■回路説明 

 【EDN記事より】 

      図2

 

 2つのJFETのピンチオフ電圧Vpの差⊿VpのT特はー120ppm/℃で、BJTのVbeのー2mV/℃の1/30に当たる。この⊿Vpと2つのVbeの差によるPTATを足し合わせて一定電圧をつくる。PTATが小さくて済むのでノイズでバンドギャップ電源より有利だ。

 

 埋め込みツェナー型でも同じで、負の温度係数をVbeの差でつくったPTAT電圧で補正する。

  

■ADR44X  

 

Aグレード 10ppm/℃

Bグレード 3ppm/℃

 


【データシートより】

 ADR44xリファレンス・シリーズは、XFET(eXtra implanted
junction FET)という新しいリファレンス生成技術を採用して
います。この技術により、低ドロップアウト、優れた温度ヒス
テリシス、超低ノイズを達成できました。XFETリファレンス
のコアは、2つの接合型電界効果トランジスタ(JFET)で構成
されており、このうちの1つにはピンチオフ電圧を上昇させる
ためのチャンネル・インプラントが追加されています。ピンチ
オフ電圧の差異は、2つのJFETを同一のドレイン電流で動作さ
せることで増幅が可能であり、安定性に優れた電圧リファレン
スの形成に使用されます。
固有のリファレンス電圧は0.5V程度で、約-120ppm/℃の負の
温度係数を持っています。このスロープは本質的にシリコンの
誘電率に対して一定で、バンドギャップ・リファレンスの補償
に用いられる絶対温度比例(PTAT)項と同様の方法で生成さ
れる補正項を追加することにより、精密な補償が行えます。
XFETリファレンスの利点は、補正項が約1/20に小さくなるこ
とであり、バンドギャップ・リファレンスに比べて必要な補正
が少なくなります。バンドギャップ・リファレンスのノイズの
大部分は温度補償回路で生じるため、XFETではノイズが大幅
に低下します。
図33にADR44xシリーズの基本的な構成を示します。温度の補
正項は、絶対温度に比例する値を持った電流ソースによって得
ることができます。以下に一般的な算出式を示します。
VOUT=G (ΔVP-R1×IPTAT) (1)
ここで、
Gは分圧比の逆数のゲイン
ΔVPは2つのJFET間のピンチオフ電圧の差異
IPTATは正の温度係数補正電流
ADR44xデバイスは、R2とR3をオンチップで調整して、リ
ファレンス出力において異なる電圧オプションを実現していま
す。