SonofSamlawのブログ

うひょひょ

静電シールドの技法

ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2016/3/29)投稿日:2013/6/20

  •  

 

 静電シールドの技法

 

 

 1.静電誘導

 

  静電誘導とは電界により回路にノイズが入ることです。

    

       図1 静電誘導のモデル

 

  ノイズ源から電界のより、回路に電圧が入ります。これをモデル化したのが図1です。Cがノイズ源と回路間の空間に相当するもので、コンデンサとしてモデル化できます。静電誘導というのは、このようなメカニズムで入ってきます。ノイズ源とはたいてい100V電源からくるハムノイズです。この電圧は金属製のものを仲介して回路に上のメカニズムで入ってきます。図1のノイズ源からの配線は実際はほとんどが空間であって、これは電界によって伝達されます。これは回路で書くと、コンデンサとなります。図1ではこのコンデンサを1つにまとめてあるわけなんであります。

 

2.静電シールド  

      図2 静電シールド

 

  静電シールドとはノイズ源からくる電界を金属版で遮蔽するものです。モデルとしては、図1のCの真ん中に金属板を挿入することに相当します。このときこの金属板はかならず、被しゃへい回路の基準点に接続しなければなりません。GNDとされているものです。もしこの金属板が浮いていれば電界はしゃへいされません。

  

      図3 静電シールド

 

  これをもう一度図3に書き直します。図3では、ノイズ源に対するab間の電圧は0になります。これはしゃへい版をGNDにつないでいるからです。 さらにこれは図4のように書けます。

 

      図4 静電シールドモデル

 

  これにより回路へのノイズの混入は防げることがわかります。シールド板で完全にシールドすれば、C1とC2の電極は分離され、容量を持たなくできます。つまり、図4のような等価回路になります。これがシールドの意味です。b点はGNDですからaは静かなのです!!!

   もし、シールドが不完全ならばC1とC2の電極が電界でつながり、つまり静電容量をもち、ノイズは回路に入ります。そのとき図5のような等価回路になるかと思います。C3が寄生してしまいます。

  

      図5 シールド不完全なときの等価回路