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オペアンプOPAMPの同相電圧ゲインのモデル(CMRR測定のために)


ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2016/5/8)投稿日:2014/3/17    
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   オペアンプの同相電圧ゲインのモデル(CMRR測定のために)

 

参考:オペアンプOPAMPの同相ゲイン観察回路

オペアンプOPAMPの同相ゲイン観察回路 - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com)

 

 

オペアンプのCMRRの考察、計算、測定をするときの準備として、同相電圧に対する反応モデルを考える。


  図1にOP AMPの動作を示す。Vdは差動電圧、Vcmは同相電圧である。OP AMPがNFで使われる場合、+-端子電圧は≒0であるので、Vd≒0とする。これらは、OP AMPの差動ゲインAd、同相ゲインAcmにより、


  Vo=Vd*Ad+Acm*Vcm     ---(1)


となる、というより、数学的モデルとして、こうであるとしてみる。この場合U1は実際のOP AMPであり、理想OP AMPではない。

 

 

      図1 OP AMPの入力とVo

 

  (1)式はつぎのように書き換えられる。


  Vo=Vd*Ad+Ad*(Acm/Ad)*Vcm      

                                ---(2)

つまり、OP AMPの差動入力として、(Acm/Ad)*Vcm が追加されるというモデルであり、これを図にすれば図2のようになる。この場合、U1は理想OP AMPでよくなる。つまり、Acm=0である。これで話は簡単になる。つまり、図1に比べてより有効である。


  つまり、 OP AMPを理想とし、同相ゲインを図2のように、オフセット電圧VosのVcmによる変動と考えることで、考察が容易になる。この場合、OP AMPのー入力端子は図2の位置となる


       図2 Acmを差動入力電圧に換算する、OP AMPは理想型

 

   図2のVosのVcmの係数Acm/Adの逆数がCMRRである。このモデルにより、理想OP AMPにVcmで変化するVosが付加することで、Acmを表現されている。

  図1と図2は端子間の特性が、等価であることがわかる。図2のモデルでは同相ゲインというものがないので、つまりこの効果がVosに繰り込まれているので、考察が容易になる。