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テブナンの定理が適用で注意


ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2014/2/13)投稿日:2013/12/4    

    


テブナンの定理が適用で注意

  回路内で電圧源や電流源が回路内のある点の電圧や電流に連動している場合、キルヒホッフ則などで成り立つ方程式を解くこと、あるいは、重ねの理により解くことができるが、テブナンの定理は使えない。

  ここで、図1のOUTインピーダンスを計算してこのことを示してみる。


                   図1

例題

回路計算

図1のモデルで、【i,voの関係】を調べる。
i= [(1/zc + 1/Rc)/{Ri(1/zc - gm)} + (1/zc + 1/Rc)/{zc(1/zc - gm)} - 1/zc]vo
=[(1/zc + 1/Rc)(1/Ri+1/zc)/{(1/zc - gm)} -1/zc]vo<--(D)
まず、1/Ri-->0とする。
=[(1/zc + 1/Rc)(1/zc)/(1/zc - gm) -1/zc]vo
=[(1/zc + 1/Rc)/(1 - zc*gm) -1/zc]vo
=[(1/zc + 1/Rc-1/zc+gm)/(1 - zc*gm) ]vo
=[( 1/Rc+gm)/(1 - zc*gm) ]vo<--(E)


i-voの関係
ここで、(E)式で、
1/Rc<<gm,
1 << zc*gmーー>ωC<<gm
のとき、
=1/(- zc) ]vo
つまり、
vo=-i/(jωC)
となる。


重ねの理で解いても同じ結果が出てくる。


OUTインピーダンスRoの計算

i=[( 1/Rc+gm)/(1 - zc*gm) ]vo<--(E)

より、Rcを無限にして、負荷抵抗RLをつなげる。つまり、RcをRLに入れ替える。

 

i=[( 1/RL+gm)/(1 - zc*gm) ]vo<--(E)

1 <<zc*gmとすると、

i=[( 1/RL+gm)/(-zc*gm) ]vo

vo=i/[( 1/RL+gm)/(-zc*gm) ]

=i/[(- 1/(RL*zc*gm) -1/zc) ]

=-i/([1/zc)(1+1/(RL*gm) ) ] 

ここで、1>>1/(RL*gm) であるとすると、

vo≒[-i/([1/zc)]*(1- 1/(RL*gm) )

 

つまり、1>>1/(RL*gm) のときではあるが、RLによって  1/(RL*gm)倍だけ変化(小さくなる)する。OUTインピーダンスをRoとすると、

RL/(Ro+RL)=1- 1/(RL*gm) <--(F)

1>>1/(RL*gm) とすると、

RL>>Roであるから、(F)式は

1/(1+Ro/RL)≒1-Ro/RL≒1- 1/(RL*gm

となり、

Ro≒1/gm  -----(G)

となる。

 

テブナンの定理を簡単に適用すると、

Ro=(Ri+zc)//Rc

としてはいけない。

この場合、電流源はviに従属しているので、取り去ってはいけない。