SonofSamlawのブログ

うひょひょ

オペアンプ OPAMP LM324回路図と解析

ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2016/4/15)投稿日:2012/11/15    
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 有名な汎用オペアンプLM324の回路図です。かなり正確なものです。モトローラのデータシートより。

 

                    図1 回路図

               図2 解説図

 

 図2においてB1~B3はエミッタコモンで作られた電流源です。

 

> 差動増幅回路のエミッタ部分をエミッタ接地にしている。
> これにより、差動増幅器のエミッタ部分が電流源になるので、
> エミッタの抵抗を無限大に大きくしたのとおなじ効果が期待できる。
>  ③よって、エミッタ接地増幅段はいらないのではないかと・・・

いい質問ですねぇー

http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n131908
の図2を見てください。
B1~B3はエミッタコモンで作られた電流源です。


(a)のV1を(c)のV3につなげてもいいでは? ということですね。
これはDC的な問題があります。IN±端子は、ー電源Vー付近まで許容されなけ
ればならないので(仕様上)V1はIN+より上がってはいけない。もし、
V1をV3につなげればそのようなことになってしまう。Voutは
V+.V-間を動くのだから。
さらにこのような構成、(b)段なしではOPAMPをフィードバックして
使ったとき発振してしまう。ーー>フィードバック制御理論の知識必要

(b)段を省くことはできないのです。ここのところは難しいですね。

別な考えから出てきています。


この回路の考え方(アーキテクチャー)が大事です。

(a)段:トランスコンダクタンス段
差動電圧を電流に比例変換する、ですね。
能動負荷(カレントミラー)であるから差動INからV1へのゲインは大きい
のですが、別の考えでは、Q2、Q4の電流増減の方向は逆ですからその差は
どこかに行かなければなりません。いけない場合大きな電圧が発生します。
しかし、これを電流源と考えるのです。つまりIN電圧ーー>OUT電流、
という回路、トランスコンダクタンス回路です。つまり、この(a)回路は
IN電圧ーー>OUT電流変換回路なのです。この業界では、この回路は
ハイゲイン回路というよりはトランスコンダクタンス回路とされています。
どちらでもいいのですが、ちょっとした味方の問題なのですね。


そして(b)段です。この回路は電流を食わないエミッタコモン回路ですね。
エミッタフォロワがついているからです。
しかし、C1があり、フィードバックされています。これは何?
難しいことは省いて、この回路はV1からきた電流iに対して

i/(sC)

という電圧を出します。sはラプラス変換のsです。つまり、(a)段からの
電流iを積分します。これはOPAMPにフィードバックをかけて使うときに
発振させないために必要なのです。単純なゲイン段ではありません。

こん結果が(c)段に送られプッシュプル回路で負荷に流されますね。

この流れは「誰か天才のアイデア」なのです。このアイデアは現在に至るまで
使われています。

 

                     図3 324の位相補償

 

 

 ----- 5/10 質問と答え------

 

mpcspさんに教えていただた、オペアンプLM324の等価回路は、図1のように表せる。

ここまでは、ほぼ理解できます。


LM324等価回路.jpg

                                【図4】


さらに、この、(a)+(b)の部分は、以下図2のような積分回路に置き換えることができる。 

図1の、V3地点の入力インピーダンスが大きいことも、理解できます。

 

 --------------------------

ーー>V1地点のINインピも高いですね。

 ----------------------


Opampintegrating.png

                                 【図5】


このとき、

Vout = -1/RC∫Vin dt 

だから、Vinがsin波だったとすると、

Vout = -1/RC∫sint dt = cost /RC

となり、Vout は Vinから見て、位相が90度進む。


そして、このオペアンプ部分が、RCの非常に大きいローパスフィルタとなる。


ここまでは、いいでしょうか?

 

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ーー>つまり交流理論で書けば、

 

Vout=Vin/(jωRC)

となります。これをしばしばラプラス変換の用語で

Vout=Vin/(sRC

とも書いてしまします。s=jωの置き換えで交流理論の表示になります。

sは微分、1/sは積分です。これはいまどうでもよい。

 

このRをとり、電流源iをINすれば、Vout=i/(jωC)

となります。

この回路がどうして「積分」なのかは別な問題。これは1つのフィードバック回路ですね。これはこれで別に解析する必要がありますが、いまは鵜呑みにしておきましょう。

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mpcspさん>>

(b)段なしではOPAMPをフィードバックして
使ったとき発振してしまう。ーー>フィードバック制御理論の知識必要

(b)段を省くことはできないのです。ここのところは難しいですね。


おっしゃるとおり、これが理解できません。

でも、なんとしても理解したいです。

今一度、助けてください。よろしくお願いいたします。

 

 ------発振のメカニズム-------------------

ーー>http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1399393618

を見てください。

ここで発振のメカニズムが間違った形で考えられています。そして私の正当な回答を、質問者は理解しています。私の指摘を理解してくれました。

 

ナイキストの安定判別法(位相余裕)について話します。まず、発振現象について話します。発振現象のメカニズムを上の質問・回答のように時間的に説明していくことはできません。180°の位相差では正のフィーバックになるから・・・というふうに理解することは間違いです。

 

ここで問題にされているのは定常応答項であり、発振は過渡項なのです。定常項から過渡項の時間応答を云々することはできません。

 

発振現象を理解できるのは、フィードバックシステム(閉ループ)を数式で表して、それを解析することによってです。しかし、ラプラス変換のない場合、IN信号が伝達要素(フィルターなど)を通過した波形は「畳み込み積分」という形になり、とうてい解析不可能です。ところが、ラプラス変換を使うと解析が容易になります。フィードバックシステムをラプラス変換を使って解析したとき、発振現象は数学的な事実として現れます。つまり、フィードバックシステムの伝達関数の分母ゼロ点(分母を0にするsの値)の実部が正である時、発振するです。このゼロ点は、逆ラプラス変換したとき、exp(a*t)の形になり、a<0では収束、a>0では発散する解になります。これが発振です。いいですか? 我々の知りえる発振のメカニズムはこれしかないのです。発振のメカニズムはここにしかないのです。ここが重要です。

 

そこでアメリカのATT(NTTみたいなもの)のナイキストは考えました。フィードバックされた状態の安定性をフィードバックする前の伝達特性(ラプラス変換では伝達関数と言いますね)つまり一巡伝達関数(開ループ伝達関数)から知ることはできないだろうか?そこで複素数の理論である関数論を使いました。等角写像を使い、閉ループ伝達関数の安定性を開ループ伝達関数から知ることに成功しました。それが位相余裕です。つまり、発振しない条件を知るのであって、発振のメカニズムはわかりません。

 

つまり、この方法(開ループからの安定判別)は数学的に開ループ伝達関数から閉ループ伝達関数の極(分母のゼロ点)の実部の符号を同定するものなのです。ですから開ループ伝達関数(一巡伝達関数)の位相などから、発振のメカニズムを推測することは不可能なのです。

 

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ーーーーーーーーーどうして発振?ーーーーーーーーーーーーーーーー

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11107005891

のcdaさんの回答か図3にあるとおりですね。ナイキストの定理によれば、たぶん2段目がなければ発振、あるいは発振に近くなります。これを絶対に避ける方針がこれなのです。

Vo=Vin*gm/(jωC) 

 

によって、ゲインを1まで、位相余裕90付近で下げてしまうのです。つまり、周波数特性を強引に発振しない形にしてしまうのです。

 

この形なら絶対発振しないという形にしてしまうのです。

 

多段にした回路を不用意にフィードバックすればたいてい「ナイキストの安定判別則」により発振します。

 

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mpcspさん>>

Vo=Vin*gm/(sC)


これは、分かっているつもりです。これを私なりに解釈したものが、上記の文章です。

 

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ーー>(1)段は差動INを電流に変換する部分です。これをトランスコンダクタンスといいます。相互コンダクタンスとも言いますので、コンダクタンスgとmutualでgmと書きますね。2つのコレクタがつながっていて、両方ともに電流を固持しますから、差の電流は外に流れるしかありません。つまり電流源となります。(1)段はゲイン段ではなくgm段である、という理解が必要です。そしてこの電流が(2)段目で積分されます。この考えかた、この連携の理解が重要でして、2つのゲイン段が単につながっているのではありません。

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mpcspさん>>
となり、-20でB/decで下降する特性になる。


この、

Vo=Vin*gm/(sC) が、-20dB/dec

になるのが、わかりません。

 

-20dB/decは、周波数が10倍になると、ゲインが1/10になることだと理解しています。

そして、これが直線的になだらかな右下がり曲線になることも、イメージできます。

周波数が大きいほうが、Voutの変化がなだらかになるので、そうなるのだと理解しています。


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ーー>

> -20dB/decは、周波数が10倍になると、ゲインが1/10になることだと

> 理解しています

 

OKです。

 

交流理論で考えると、Vo=Vin*gm/(jωC) です。ωが10倍になれば10分の1になりますね。つまり20Log10(1/10)=ー20ですね。このグラフ両対数で書くと右下がりの直線になります。

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mpcspさん>>

エミッタコモンのゲインGが大きいと、Vinが少しでも動くとVoが大きく動く。

これは、普通にわかります。

 

これは極性を考えるとC1を介してVinをもとに戻す方向である。

反転増幅器だから。

 

つまり、Voが有限な値にいる、ということは、Vin=Vo/GでG大であるから、Viに変化はないということだ。
ということで、下図のようにiという電流を入れ、Voが少しでも動くと、VoはViを打ち消すように動く。これはC1を介して行われる。つまり、iはすべてC1に吸い取られる。

普通にわかります。

 

したがって、C1の電流はiであり、電圧Voは電流*インピ=i/(jωC1)となる。これは-20dB/decで下降する特性である。
結局、これがわからないのだと思います。

ただ、インピーダンスが-j/ωCは、わかります。


このコンデンサがなかった場合、オペアンプをフィードバックして使ったとき、同相の出力が入力に戻されるので、正帰還となり、発振が起こるのではないかとは、思っています。

果たして、この理解で良いのでしょうか

 

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ーー>

 

ブ―――――!  ですね。

この考えは上に書いた通り間違いですね。かなり近いですが、厳密に考えるとおかしいのです。

ただし、99パーセントの人はこう考えています。

が、発振のメカニズムをフィードバックを構成する一巡伝達特性から理解しようとするのは間違いですね。

 

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図2のコンデンサに関しては、

Q=CV

I=dV/dt

が成立する反転増幅器なので、

Vout = -1/C∫Vin dt 

だと理解していました。


この考え方では、だめでしょうか?

 

---------------------------------------------------------

ーー>だめ!!! この回路も難しい。

これもOPAMP回路と同じ、フィードバックを考え理解しなくてはいけません。エミッタコモンのまえにエミッタフォロワがあるのでINされた電流に大半がCに行くという仮定の上に考えます。

 

cdaさん>>LM324は、外部補償型、741あたりは内部補償型の典型ですのでねえ。

LM324は、図1でいうところのC1があるから、内部補償型だと思っていました。

違うのですか?
 
 

cdaさん! 324は内部保障型ですよ(><

さすが、mirandaさま、わかってらっしゃる・・・

 

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<5/11>

そもそも、カレントミラー回路は、電流源だと思っています。

だから、図1の(a)は、電流源だと思います。

図2のRは、Vin から電流を取り出すためのRだと、みなしました。

そして、図1において、Q5がエミッタフォロアなので、V1地点のインピーダンスも非常に高くなるはずだと思います。

 

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ーー>図2のRはOPAMPにはありません。
 
 

 >図2のRは、Vin から電流を取り出すためのRだと、みなしました

 

RはINが電圧のときに必要なのです。電流源のときにはいりません。

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cdaさん>>

下図はμA709の外部補償型OPアンプのF特性です。このように開Loop振幅特性がポキンポキンと途中で折れてるでしょ。

もし、図2のC1がなかったら、そうなると思っているのです。

ポキンポキンと折れるのは、エミッタ接地増幅回路自体が、ローパスフィルタになるからだと、私は思っているのです。

 

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ーー>そのとおりです。よくわかっている!

1段目、2段目、さらには3段目もかさなり、ポキンポキンポキンとどんどんおれていきます。

こうして、ゲイン=1となるところで位相余裕はーとなります。

これを何とかしてG=1まで位相を90ど以上に維持しようというのが上の発想ですね。

 

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mpcspさん>>

つまり、フィードバックシステムの伝達関数の分母ゼロ点(分母を0にするsの値)の実部が正である時、発振するです。

ラプラス変換を知らないので、自信はありませんが、

つまり、図1のC1がないオペアンプにDC信号を入力して、負帰還をかけて使えば、間違いなく発振するということですか?

ーー>YES

もし、C1がなかったら、

Vout = -1/RC∫Vin dt

で、(a)段は電流源なので、VinがDCならば、分母がゼロになり発振する、という意味にとれたのですが、ここで私はつまづいているのでしょうか?

確かに、これはおかしいと自分でも思います。 

ーー>OUT

 

過去のQ&Aで、ラプラス変換は、初歩では必要ないとご回答頂いたので、まったく勉強しませんでした。

ですが、やっぱりこれを理解したければ、ラプラス変換を勉強する必要がある、ということでしょうか?

 

ーー>フィーバック制御や発振の問題を厳密に考えようというと、ラプラス変換以外では考えられなくなります。ただ、今の段階では・・・というところです。

まさかこういうことになるとは思っていなかったもんで・・・
 
 

mpcspさん>>

Vo=Vin*gm/(sC)  

によって、ゲインを1まで、位相余裕90付近で下げてしまうのです。つまり、周波数特性を強引に発振しない形にしてしまうのです。 

この形なら絶対発振しないという形にしてしまうのです。


もしかしたら、わかったかもしれません。

2段目のC1のおかげで、

Vout = Vin*gm/jωC

になるから、分母がどうであろうが実部がなくなる。

だから、絶対に発振せずにすむ、ということですか?

 

ーー>ブー! 違いまーーーーーす!

Vo=Vin*gm/(jωC) 書いた方がよかったですね!


発振が生じるとき、それには「タネ」となるいびつな信号があって、負帰還は、そのタネを打ち消すように帰還をかけるから、発振せず、逆に正帰還ではそのタネを増幅するというふうに、負帰還とはそういうものだと思っています。

 

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ーー>ブー! まったく違います。発振の原因は上に書いた通りで数学的にしか解明されていません。種はどこにもありません。0から発生します。

フィードバックの効果を説明しておきますね。

 

Vinから間接的にVoを出したいとしますね。

 

Vin-Voに大きなゲインGをかけてVoとする構成を考えます。つまり、

 

Vo=G*(Vin-Vo)

 

Vin-Vo は誤差eです。つまり、

 

e=Vo/G

 

であり、G->大でeーー>小となります。

 

しかし、Gは発振しない形にする必要があります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ラプラス変換は、ちんぷんかんぷんです。

ただ、ラプラス変換を使うと、積分はsの割り算となり、

この回路でいうと、

Vin*gm のVinがsinωtだった場合は、それを積分すると、cosωtになり、これはsin(ωt+2/π)。

よって、Vin*gmの電流を図2の積分回路にかけると、

Vout = Vin*gm /jωC

になることは、なんとかわかります。

交流理論とは、要するに、90度の位相回転をjで表すことだと思っているのですが、これが間違いなのでしょうか?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そんなに簡単に理解できません!

周波数特性において

 

 Vin*gm /jωC

 

を支配的にしてしまおうというものです。するとどこでも位相ははほぼ同じですから・・・

ポキンポキンをなくしてしまう。

ラプラス変換を理解しなくても理解できます。交流理論だけでもいいのです。

 

こちらから質問でちゅ

何が理解できればいいのですか?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 交流理論とは、要するに、90度の位相回転をjで表すことだと思っているのですが、これが間違いなのでしょうか?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そのとおりですが、複素数がからむからむずかしいですね。

フィードバック理論はこのようにいろいろな「学」の集合体ですから

むずかしい。

ーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーーーーーーーーーー積分回路の話ーーーーーーーーーー   

 

       図6

 

 積分について説明しましょう(^^

OPAMPゲインをAとします。

 

Vo=ーA*Ve     ーー (a1) 

 

ところで、C1のインピーダンスは1/jωC1ですね(^^

これから、分圧の法則で

 

Ve=Vi*(1/jωC1)/(R1+1/jωC1)+Vo*(R1)/(R1+1/jωC1) --(a2)

 

(a1)(a2)より、

 

ーVo/A=Vi*(1/jωC1)/(R1+1/jωC1)+Vo*(R1)/(R1+1/jωC1) 

 

ここでA-->∞(OPAMP使用の前提)とすれば、

 

0=Vi*(1/jωC1)/(R1+1/jωC1)+Vo*(R1)/(R1+1/jωC1) 

となる。ら両辺に(R1+1/jωC1)をかけると、

 

 0=Vi*(1/jωC1)+Vo*(R1)

Vo=-Vi/(jωC1*R1)

となる。そしてさらに、

Ve≒0

という重要な結果を得る。

ただ、この場合も発振しなければの話ですね(^^

 

すると、I1=Vi/R1

であるので、I1がINされれば、

Vo=-I1/(jωC1)

となる。

 

わかりますか??? これ交流理論だけでちゅよ。ラプラス変換いりません。

ωが10倍でVoが1/10になります。

 

アンプの特性を強引にこれにしてしまうのです。

 

この回路が入るとどうしてきれいな、つまりゲイン=1までの周波数で、ポキンポキンと曲がらない特性になるのかは、難しい話になります。「ポールの移動」という話になってしまいます。簡単に言えば1段目のアンプのポキン点は負荷によって決まるので、2段目の小さい負荷によってその点が、ゲイン=1の周波数より先にいってしまい、位相余裕が確保されるわけです。2段目のVe点の抵抗はVoの変化によりC1に電流を吸い取られてしまうので小さくなっています。

 

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 ーーーーーーーーーーーーー結論ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

つまりゲイン=1までの周波数で

 

Vo=B/(jωC)

 

の特性であればどんな使い方をしても発振しない。

フィードバック量によってループゲイン=1となる周波数はOPAMPゲイン=1となる周波数以下のあらゆる周波数が考えられるから、この特性が好ましいのです。

 

そうでないと、特定な周波数でしか、つまり特定のフィードバック要素でしか安定しないことになってしまう。これは汎用OPAMPではこのましくありません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーミラー容量ーーーーーーーーーーー

もう一つの掲示板見てみました。

ある方の

 「エミッタ接地増幅回路ではベース-コレクタ間の寄生容量がミラー効果でHFE倍されベース-エミッタ間に現れ、ベース抵抗と合わさってカットオフ周波数の低いローパスフィルタを構成します。」

 

ですが、これが上に述べた「ポールの移動」ですよ。

つまり、1段目に大きな負荷抵抗があるとミラー効果のためそのBJTのIN側に大きなCが並列に入ってしまう(バイブル本に出ていますよ)。ところが上のようにすると2段目の負荷抵抗は上に述べたように小さいので、このミラー容量も小さくなりこれとベース抵抗による落ち込み(ポキン)の位置がより大きな周波数(1/RCという)になる。

 

 ではこれをくわしく説明しよう。図7である。

 

 

               図7 ミラー効果

 

 (a)でrbはベース広がり抵抗でC1はコレクターベース間の容量で、BJT内部にあるもの。それを外に出して示してある。B1は電流源とする。これは差動段を模擬している。RLに流れる電流に比べてC1に流れる電流が無視できるとすれば、(b)のように書ける。ここで、

 

   C2=C1(1+gm*RL)

 

である。するとrbとC2でローパスフィルタとなってしまう。つまりおおよそ、

 

  Vb=Vi/(1+jω*rb*C2)

となり、

  ω=1/(rb*C2)

以上で位相が遅れる。この周波数はRLが小さいほど高くなる。つまり、LM324の場合は、2段目のINインピ―ダンスは低いので上の周波数は高い位置になり、1段目の位相遅れは問題なくなる。

 

上の図は簡略であり、厳密には次を参照。

http://okawa-denshi.jp/techdoc/3-3-8TrCob-tr.htm

 

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