■質問
交流回路について写真のような問題が与えられたのですが、これはどのよ... - Yahoo!知恵袋
交流回路について 写真のような問題が与えられたのですが、これはどのようにして求めるのでしょうか? 瞬時値の公式の最大電圧と位相差を置き換えるだけですか?
■解答
v=Im(Vme^(j(ωt+Θ)))
=Im(Vme^jΘe^jωt)
複素数 E=Vme^jΘ として、
=Im(Ee^jωt)
VR=ER/(R+1/ωC)
VC=E(1/jωC)/(R+1/jωC)
vR=Im(ER/(R+1/jωC)e^(jωt))
=Im(VmR/(R+1/jωC)e^(j(ωt+Θ)))
=Im(VmAe^(j(ωt+Θ+φR)))
=VmAsin(ωt+Θ+φR)<ーー答え
A=R/√(R^2+1/(ωC)^2)
φR=arctan(1/(RωC))
vC=Im(E(1/jωC)/(R+1/jωC)e^jωt)
=Im(Vm(1/jωC)/(R+1/jωC)e^(j(ωt+Θ)))
=Im(VmBe^(j(ωt+Θ+φC)))
=VmBsin(ωt+Θ+φC)<ーー答え
B=√(1/(1+(RωC)^2))
φC=arctan(ーωRC)
■別解
スタインメッツの交流理論を使わないとこうなります。
ymd********さん
2023/2/22 0:15
「瞬時値の公式の最大電圧と位相差を置き換えるだけですか?」
うーん・・・まあ、結果的にはそういうことですが、『何に』置き換えればよいかを求めるのがたいへんなんですよ。
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この問題、「図12に示す・・・・印加されたとき」ではなく、「図12に示す・・・・印加されてから十分長い時間が経ったとき」の、vR(t)とvC(t)を求める問題だと思います(*)。十分長い時間が経ったとき、vR(t)、vC(t)、電流 i(t)等は電源電圧と同じ周波数の正弦波で変化しています。この状態を定常状態といいますが(ご存じですよね)、この問題は定常状態の問題のようです。
定常状態を解くには複素記号法(サムさんの解き方)が便利ですが、サムさんとのやりとりを読むと、まだ習っていないようなので、その『前段階の方法』で解きます。
複素記号法を知ると「こんなに等楽に解けるんかいな!今までの苦労は何だった?」と思うと思います。が、『前段階の方法』での苦労がないと、複素記号法での解けるようになっても、解けるけど何で解けるがわからん、という状態になる可能性があります(こういう人、何人も知ってます)、何で解けるかわかるようになるために、『前段階の方法』の苦労をしてください。
まず、コンデンサの電荷q(t)(上電極の電荷)を未知数とし(**)、
q(t)=Qo sin(ωt+α)・・・・(1)
と置いて、Qo とαを求める。
コンデンサにおいて、
i(t)=dq(t)/dt (i(t):右回り)・・・・(2)
q(t)とvC(t)の関係は、
q(t)=C vC(t) ∴ vC(t)=(1/C) q(t)
この式に(1)式を代入すると、
vC(t)=(1/C)Qo sin(ωt+α)・・・(3)
vR(t)とi(t)の関係は、
vR(t)=Ri(t)
この式に(2)式を代入すると、
vR(t)=Rdq(t)/dt
この式に(1)式を代入すると、
vR(t)=RωQo cos(ωt+α)・・・・(4)
キルヒホッフの電圧則より、
vC(t)+vR(t)=Vmsin(ωt+θ)
この式に(3)式と(4)式を代入すると、
(1/C)Qo sin(ωt+α)+RωQo cos(ωt+α)=Vmsin(ωt+θ)
左辺に三角関数の合成公式(**)を使うと、
Qo {√[(1/C)^2+(Rω)^2] } sin(ωt+α+β)=Vmsin(ωt+θ)
(ただし、β=Arctan[Rω/(1/C)]=Arctan(RωC)])
両辺を比較すると、
Qo√[(1/C)^2+(ωR)^2]=Vm かつ α+β=θ
すなわち、
Qo=Vm/√[(1/C)^2+(ωR)^2] かつ α=θーβ
であれば、両辺は等しいことがわかる。Qoとαが求まり、
q(t)={ Vm/√[(1/C)^2+(ωR)^2] } sin(ωt+θーArctan(RωC))・・・・(5)
(5)式を(3)式に代入すると、
vC(t)={ Vm/√[(1+(ωRC)^2] } sin(ωt+θーArctan(RωC))
(5)式を(4)式に代入すると、
vR(t)= { VmR /√[(1/C)^2+(ωR)^2] }ωcos(ωt+θーArctan(RωC))
ひさしぶりにこういうやり方で解いたので大丈夫かなと思ったが、サムさんの結果と一致したので、合ってると思う(異なるようにみえるかもしれないが、私の方は、vC(t)をsineで、vR(t)をcosineで表しいるのでそう見えるだけ。
sineとcosineで表すとカッコ中が同じになるので、vC(t)とvR(t)の位相差がちょうど90°であることがすぐにわかる。
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*「図12に示す・・・・印加されたとき」だとすると、いつ印加されたか、印加する直前のコンデンサに電荷はあったか(あったとするとその電荷の値)がわからないと解けません(し、その場合は解くのがけっこう難しくなります)。
**電流を未知数にしてももちろん解けますが、後で未知数を電荷に変えることになるので、最初から電荷を未知数にしました。
*** Asinψ+Bcosψ=√(A^2+B^2) sin(ψ+β)。
ただし、β=Arctan(B/A)
ナイス!
ymd********さん
2023/2/22 10:02
以前、複素記号法について、概略ですが、知恵袋の回答で説明しています。
興味があれば、
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14164101199
の私の回答(BAではない)をお読みください。
あわせて
参考
交流理論の完全な証明(スタインメッツの交流理論を証明する) - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com)