ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2015/2/26)投稿日:2014/8/8
永久磁石の電流表現
永久磁石の電流モデルの理論である
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静磁界に対するマクスウェル方程式
rotH=j
で、磁性体を考え、E-B対応の考えで、次の定義
H=B/μ0-M
を考慮する。Bは磁束密度、Mは磁性体の磁化、μ0は真空の透磁率である。
電流密度j=0
とすれば、、
rot((B/μ0-M))=0
rotB=μ0*rotM
ここでrotMを
jm=rotM
なる電流密度と考える。すると、磁性体を電流密度jで置き換えることがでる。つまり、真空中(μ0)での電流密度jmによる磁束密度、磁界の問題になってしまう。
rotH=jm
となる。
図1 磁石とある面上の点での局所座標
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ここで、rotMを考える。x、y、zの直交座標で考えると、
ここで、Mを磁性体内では均一とすると、磁性体内では、微分は=0になるので、jm=0
である。空間と磁性体の境界を考える。ある点の境界面のみ考え、これに垂直な方向をz軸とし、境界面ないにx、y座標を考える。さらにMの方向はy方向とする。すると、
となる。これはx方向の電流密度を表していて、x方向である。
この境界でのMyの変化をもとめてみる。、磁性体内での値をM0とし、⊿zで0になる勾配とすれば、この領域では、
長さy方向1m当たりの電流値Imは、
Im=jm*⊿z=M0
⊿z-->0でもこれは維持されるので、結局磁性体周囲のみに、1mあたりM0(A)の電流が流れる空芯コイルに等しいことが証明された。
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この結果を、簡単な形状の磁石で考えれば、長さLの円筒磁石の磁化をM0とすれば、これは同じ形状の空芯円筒の周囲に均等に、
Im=M0*L
の電流を流したものと等価である。