ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2015/12/28)投稿日:2013/7/9
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安全対策のいいかげんさ
パロマ 2.jpg
福島原発の恐るべき危機管理のなさ! 日本はいつもこうです。よく考えることができない! まぁいいや、めんどくさいから、やってみよう! やってから考えればいいんだよ! 私はむかし会社でよくこう言われました。場当たりてきでものまね上手の日本人ですね(^^
書きかけです
福島原発の事故解析
https://www.youtube.com/watch?v=8lidi6kheKM
https://www.youtube.com/watch?v=ErPvgJqC1To
https://www.youtube.com/watch?v=Mj6-sEK8IIk
https://www.youtube.com/watch?v=QLZYnso4LXo
https://www.youtube.com/watch?v=VjY_55gd9wU
https://www.youtube.com/watch?v=HPPJJyuZ844
https://www.youtube.com/watch?v=GjwQHW78Afs
https://www.youtube.com/watch?v=ammCzi7lcoQ
はよい作品で重要な情報が含まれています。これを見ながら感じたことを書いてみます。
■フォルクスワーゲンのガソリンタンク
昔、この車のガソリンタンクは2つありました。2つはつながっていない。片方のタンクはどこにもつながっていなかった。エンジンにつながっているタンクがからになったとき、もう1つのタンクからガソリンを移してGSまで行くということだ。ここで2つのタンクをつなげないところがみそなのである。いかにもドイツ人らしい発想だ。日本人なら2倍の1つのタンクにしてしまうだろう。
この何人もの命を奪った装置は安全対策がいい加減であった。さらにはその調査員もわかっていないためすべてはブレーキ不良というおかしな結論に至ってしまった。問題なのはブレーキではなく、ドアが開いているにモータを動かしてしまったことだ。肝心なことは、ドアが開いているときには、絶対モータを動かさないようにするだけではなく、もし、モータが動こうとしても動けないようにしておくことなのだ。ドアセンサによりモータONをプログラム上で禁止するだけではなく、その電流路を機械的に断ち切り、さらに、ブレーキとは別のメカ的にロックしてしまうよう(穴にバーが入るような)になっていなければならない。これらの対策を怠って、すべてはコンピュータープルグラムにのみよっていたのではないだろうか?
■そこで福島原発3.11事故時の問題点について
炉はアメリカのマーク1と呼ばれる1965年あたりの設計のもの。格納容器が小さい。炉心溶融で水素が発生。大きな格納容器であれば、なかで燃焼させることができる。しかし、マーク1ではこれができない。1976年ころからこのことを恐れてた。
格納容器を小さくしたのはコストを下げ、競争力を高めるため。しかし、日本の原子力安全委員会が1992年にまとめた報告書ではこのような事態になることはまずないが、アメリカにならい水素排気用のベントを自主的に付けるほうがよい、とされている(自分では考えていない。アメリカに従うだけ)。そもそも、アメリカの設計をそっくり使い、日本の事情を考慮していないところがなんとも日本的なのだ。
送電線鉄塔倒壊を予想していなかった、原発の耐震評価対象ではなかった。
非常用発電機関連の雑な設置。水をかぶったり、燃料タンクが流されたり・・・
図1 非常用発電機
図2 非常用発電機の位置 炉ではなく海に近いタービン建屋の地下にあった
非常用発電機2つを同じように配置したことがよくない。同じ災害を受けてしまうからだ。ある外国の例では8機の非常用発電機があり、完全に防水してあるという。
冷却のために炉内に水を入れるため、炉内を減圧するための格納容器内のSR弁の作動が電動のみで手動ができなかった。さらに電池がなく、開くことが困難だった。
この場合、手動でも可能にして、そのハンドルは延長ロッドで格納容器外部から操作できるようにしておかなければならない。
図3 SR弁メカニズム
手動併用では手動と自動の別々な構成とするべきだ。こうすることで自動が壊れても開放はできるのである。開くこと優先なら並列がよい。開かなかったときの被害が、閉まらなかったときの被害に比べてはるかに大きいとき、このようにするべきである。これを図4に示す。このようなことがまったく考えられていないことが驚きである。 もし、閉めること優先なら、直列にするべきだ。そして、ハンドルはロッドで延長され、格納容器外から人力で回せるようにする。
図4 推奨される自動弁と手動弁の構成
ベント(排気口)による水蒸気と水素排気において、水素が建屋に戻ったかのうせいあり。ベント管が他の空調機関係パイプとつながっていた可能性あり。そこにバルブがあったが電源が切れたとき、片方が開いてしまった可能性がある。
図5 ベントによる排気が逆流
2号機ではベントによる排気ができなかかったが、それはこのバルブが手動に対応していないものがあったからなのかもしれない。
図6 ベントバルブ 手動対応
図7 ベントバルブ 手動対応なし
この自動バルブは作動用空気の気圧が小さくて作動できなかった。
いずれも、手動の開閉が考えられていなかったことが大問題なのである。
さらに、物流が全く考えられていなかった。アメリカでは事故に備えた物流システムがある。
■問題点
フォルクスワーゲンやシンドラーエレベータの例でもわかるが、もしこれがまくいかなかったなら? と考え、どんどん手堅く原始的なバックアップシステムを並列に考えていく必要がある。日本の原発はこれをまったく考えていない。フェイルセイフなども考えていない。
私は昔、会社でモータのコギングトルクの増大不良の解析をしたことがあるが、その最中に治ってしまった。それでも解析を続けていると、もう治ってしまったのだからやめろ、と言われた。この機会に原因を探しておけば、またトラブルになったときに役に立つと言ったが、誰にもあいてにされなかった。なんとも場当たり的な国民である。
東日本大震災の際、暴動など起きないで素晴らしい、と言われたが、何か気になっても何も言わない、何もしないで我慢するだけなのである。それが美徳とされている。だから、一部の正当な主張は弱くなり、何もしない派がまかり通ってしまうのだ。
知らないこと、間違うことを最高に恥ずかしがる日本の文化はこの傾向を強めている。ひたすらどこかで作られた実績のあるものをそのまま取り入れることしか考えない。