ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2016/4/2)投稿日:2014/9/22
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弛張発振回路
あるLED点滅回路と音声反応回路の原理
あるトランジスタ回路についての話である。かなり謎に満ちたものであり、多くの誤った説が唱えられている。
心臓ペースメーカーに入った電波がトランジスタで検波され、DC信号になってしまうのもこの原理ですね。半波整流ではなく、行と帰りの微妙な違いがじわじわと積み重なり、やがて回路信号を誤動作させるまで大きくなってしまう。
■質問A
2石LED点滅回路について
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10135620920
ある発振回路解析 - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com)
図1 LED発振回路
■質問B
音に反応する回路の仕組みが・・・
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10135787580
図2 音声感知回路
■質問Aについて
この発振の原理は、LEDが点灯したとき、C1による正帰還による発振する。このとき、Q2のコレクタ電流はD1とQ1のベースに分流する。
図2 Q2のコレクタ電流(D2はLED,D1はQ1のベースーエミッタ)
この分流率がQ2のコレクタ電流(小信号での)の方向により異なる。小信号で考えると、図2のように、i(Q2のコレクタ電流)の方向により、ベース抵抗が変わり、D!、D2への分流率がかわる。ベースに流れ込む方向では、ベース抵抗は非線形性により下がり、逆方向では上がる。
このため、C1はQ1のベース側がー電荷に充電され、Q1のベース電圧は下がっていく。
図3
■質問Bについて
音がないとき、Q1のベースはR1と電源でベース電流が流れ、そのβ倍(200とする)がコレクタ電流Ic2となる。
Ic2=β*(4.5-0.6)/100k=7.8mA
Q2のベースで電圧は0VでQ2はOFF。
音があると、C1に電流が流れるが、Q1のB-E間は流れ込む方向と流れだす方向で抵抗が変わる(連続的に)のでマイクOUT(電流源)の電流は出る側と吸い込む側でR3とQ1ベースの分配率が変わる。
これは、B-E間の電圧VbeとIbの関係が非線形であるからだ。
つまりマイクから電流が出る場合のC1の電流と、マイクから吸い込む場合のC1の電流が異なる。
つまり、音による電流がマイクを出入りすると、しだいにC1の左が正電荷、右側側が負電荷がたまっていく。つまり、Q1のベースの電圧は下がっていく。するとQ1OFF-->Ic=0-->Q2のベース電圧が上がり、Ic2が流れLEDが点灯する。
これが音声周波数の周期でどんどん起こるーー>毎回C1の電流は行と帰りで非対称ーー>この積み重ねでだんだんC1の右側は負電荷、左側は正電荷が溜まっていく。ポンプのようにマイク電流がC1をDCで充電していく。この間、R1,3により放電もするが、充電量の方が多いと充電される。
音が無くなると、C1の電荷はR1,3により放電され、Q1のベース電圧はまた上がる。
ECMの電流Isは+-30μAくらいです。これによる電圧は
Is*R3=30mV
くらいであり、とてもQ1をOFFすることはできません。 上の回答者の意見は間違いです
参考
ある発振回路解析 - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com)
ブレッドボードで、LED弛張発振回路を画像の回路図の通りに作ってみま... - Yahoo!知恵袋