コンデンサ問題4 球殻問題
難しいコンデンサの問題である
■質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14152479094
二重同心導体球(半径aの導体球が、内半径b、外半径cの球殻で覆われている)に外部の導体球殻のみに電荷Qクーロンを与え、半径aの導体球を接地し、その電位を無限遠の同電位の0としたとき、半径aの導体の表面に電位Q
'が誘起された
なぜ外部の導体球殻のみに電荷Qを与えたにも関わらず、内部導体球の表面に電荷Q'が誘起されるんですか?
■回答
こう考えます。
AとC(大地?)の間には電界Eaができます。
A-B間の電界をEbとします。
下図のような積分経路Dで線積分すれば=0にならねばなりません。
これはマクスウェル方程式からです。
導体内では電界は=0です。そうなるように電荷は動きます。
積分経路Dの中で電界が=0でないのはFとGです。
経路積分=0
から、
積分路Fでの積分=-積分路Gでの積分
とならねばなりません。
ということは、もしEaとEbの方向は下図のようでなければなりません。もし
Q>0
であれば、Ea、Ebの方向は下図のようになります。
B内は電界がありませんので、Bの表面にはQ’の電荷がCから移動してB内の電界を=0にしようとします。この場合Ebの方向から、
Q’<0
です。
■他の回答
球殻の電荷Qはそれと異符号の電荷を引き付けようとします.内部導体球は接地されているので,「地面」からQ'だけ引き付けられてくるというわけです.
球殻内部の電場は0なので、引きつける力がそもそもない気がするんですが、
なぜ引きつけられるのでしょうか?
球殻内部というのは r < b の領域という意味ですね?たしかに,球殻の電荷Qが球対称に分布していて,それ以外に何も存在しないとすると,r < b の領域の電場は0です.そしてその領域は球殻と同電位です.しかし,いまのように,無限遠と同電位の同心導体球を置くと,球殻と導体球の間に電位差が生じますから,両者の間の空間の電場は0でなくなります.その電場を通じてQの一部とQ'が引き合うというわけです.
いろいろな回答がつけられていてかえって混乱されるかと思います。私はこの問題を理解しているつもりですが、agjoagjdvoajrさんの回答、とりわけ補足の質問に答えられている説明が正解です。今はこの解を中心にお考えください。
こんなアホな回答が後を絶たない