マクスウェル方程式の4形態
誘電体や磁性体の在る場合の、どこにも書いてないマクスウェル方程式の4形態である。E-B対応でいくぞ!
■基本である真空中
divE = ρ/εo
rotE +∂B/∂t=0
divB = 0
rotBーεoμo∂E/∂t = μo*J
ーーーーー (1)
■誘電体、磁性体がある場合の各種形態
■①E,B,P,M表示
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n334650
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n312729
誘電体の分極Pにより、
分極電荷密度、
ρ' = -divP ---(2)
分極電流密度、
Jp = ∂P/∂t ---(3)
磁性体による磁化により、
磁化電流
rotM = Jm ---(4)
これらを(1)に入れると、
divE = ρ/εo +ρ’
rotE +∂B/∂t=0
divB = 0
rotBーεoμo∂E/∂t = μo*J +μo*Jp+μo*Jm
つまり、
divE = ρ/εo ー(divP)/εo
rotE +∂B/∂t=0
divB = 0
rotBーεoμo∂E/∂t = μo*J +μo*∂P/∂t+μo*rotM
ーー(5)
これはこうなる。
div(εoE+P) = ρ
rotE +∂B/∂t=0
divB = 0
rot(B/μoーM)ー∂(εoE+P)/∂t = J
---(6)
■②E,B,D,H表示
副変数、
D≜εoE+P
H≜B/μoーM
を定義すると(6)は、
divD = ρ
rotE +∂B/∂t=0
divB = 0
rotHー∂D/∂t = J
---(7)
■③E,B,ε、μ表示
D=εE
H=B/μ
であるとすれば、
div(εE) = ρ
rotE +∂B/∂t=0
divB = 0
rot(B/μ)ー∂(εE)/∂t = J
---(8)
■④D,H,χp、χm表示
誘電体や磁性体がある場合、D/εo、μoHはその点でのその点の分極や磁化による影響を差し引いた電場、磁場である。つまり、その点の物質が受ける電場、磁場である。
そこでP.Mは
P=χpD
M=χmH
E=D/εoーP/εo
B=μoH+M
と考えられる。すると
divD= ρ
rot(D/εoーχp*D/εo)+∂(μoH+μo*χm*H)/∂t=0
div(μoH+μo*χm*H) = 0
rotHー∂D/∂t = J
---(7)
■ρ = -divPの証明
上記で用いた、ρ = -divPを証明してみる。
まず、分極電荷というのはどういうものかを定性的に説明すると以下のようになるだろう。
「分極電荷は、分極ベクトルを面積分した値として表せる。
もともと分極ベクトルはズレによって単位面積を通過した電荷の量として 定義されているからである。 閉曲面の中心に向かってずれた電荷は閉曲面の内側のどこかに現れなければならないというわけだ。」
この文章より、感覚的にも、
Q = -∫P・ndS
になりそうだということは分かる。
各部の電荷密度ρが各部で移動ベクトルdだけ分離したとき、各部の分の電気分極Pを求める。ある場所で体積⊿Vの中の電荷がdだけ動いたとすると、それによる電気双極子モーメント⊿pは、
⊿p=ρ⊿Vd
電気分極Pは、
P=⊿p/⊿V=ρd
ということは、電荷移動量⊿Qは、
⊿Q=ρ⊿V(d・n)/(⊿V/⊿S)
=ρd⊿S=P・n⊿S
であることになる。nは⊿Sの法線ベクトル。
つまり、ある点の⊿Sを分極によって通過する電荷⊿Qは、
⊿Q=P・n⊿S
であることになる。
つまり、ある体積V内に分極によって生じた電荷Qは、その表面をSとすると、
Q = ー∬(S)P・ndS
ーがつくのは、出ていく方向を+とするので、+電荷が出ていくとー電荷が残るからである。
よって、微分形は、
ρ = ーdivP