SonofSamlawのブログ

うひょひょ

トランジスタの発明の誤解

 


ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2012/11/9)投稿日:2012/11/6    
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   トランジスタ(transistor)とはtransfereとresistorからの造語である(1948)。実用的なトランジスタ(Tr)は、今でいうバイポーラ型(BJT)がはじめであった。この奇跡の発明、数学で言えば「オイラーの定理」に相当する驚くべき発見・考察の舞台裏を探ってみた。
 
 このTrは、ATTベル研究所のショックレイを長とする、年上のバーディーン、ブラタンの3人によって、発明されたという話が一般的である。ところが実際は、BJTはショックレイ単独で生み出されたものなのである。3人で発表したものは、実用化はしなかった。しかも、その発見の現場にいなかったという理由から、当初,、ショックレイはノーベル賞のメンバーに入っていなかった。バーディーンは負け惜しみに、この形態は、後のMOS型の先駆になった、と言ってはいるが。
 
 この発見の後、バーディーンが去った後、ショックレイは一人で実用的なTrの研究に入った。それは賞をもらったものとはまったく異なるものであった。しかし、なかなかうまくいかなかった。逃げるわけにはいかないなかで、彼は病人のようになり苦しんだそうだ。しかもこのテーマはなかなか打ち切られなかった。この苦闘のなかで、ついに驚くべき素子が出来上がった。これこそノーベル賞に値するものであったが、キュリーのようにもう1つ賞はもらえなかった。20世紀最大の発明はショックレイ単独で成された。

 ベル研究所ではこのBJTのための基本的回路が考案されていった。しかし、この発明はATTに何の利益ももたらさなかった。やがてショックレイは会社を作ったが、人望のない彼のもとから皆去って行った。そして彼らによってできた会社がフェアチャイルドであった。