SonofSamlawのブログ

うひょひょ

同期発電機で自己励磁現象なんてない!

 

   

同期発電機で自己励磁現象なんてない! 
 

 同期発電機の新モデルを提案し、自己励磁現象に関する従来の考えが間違っていることを示す

この問題に関する1924年の論文

http://www.ami-ichimaru.com/Home/denkiyougo/00203

 


  図1に2極の同期発電機を示す。電機子コイルはa,b,cの3つであり、回転子は軟磁性体でありコイルが巻かれ励磁電流Ifが流されている。3つのコイルに負荷電流が流れると、それによって回転磁界が作られる。これは回転子と同じ速度で回っているので、回転子の励磁コイルに誘導電圧は生じさせない。つまり、Ifは影響を受けない。

 

   

 


            図1 同期発電機のモデル

 


  以上を考えると、図1は図2と等価となり、Ea,b,cはコイル電流の影響をうけない定数としてよい。これはテブナン等価回路でもある。コイル電流による回転磁界とコイル電流は同相であるから、電圧Ea,b,cとコイル電流の位相差で回転磁界と回転子の位置関係が決まる。このとき、もし回転子が円筒でなければ、コイルにとってのインダクタンスはこの位置関係で異なることになる。

 



      図2 同期発電機の等価回路、テブナン等価回路

 


  図2において、回転子が円筒でない場合、コイルはEa,b,cとコイル電流の位相差で決まるインダクタンスをもつ。つまり、インダクタンスはこれらの位相差で変化する。
  図2で考えると、電圧Ea,b,cと直列なインダクタンスで構成されることがわかる。負荷としてCがつながれたとすると、端子電圧はL,Cの分圧特性をもつだけであり、共振時最大となる。これは、一般に説明されている自己励磁現象とは異なる。

 


  コイルのインダクタンスは、反作用インダクタンスLaと電機子漏れインダクタンスLlの合計である。つまり、同期インダクタンスLsである。

   Ls=La+Ll

 


  図2において、コイル電流(負荷電流)の位相が各Eに対して+90°であった場合、コイルの端子電圧Elsは、

   Els=jωLs*jk*E=ーωLs*k*E

つまり、端子電圧Vは、

   V=E+ωLs*k*E

となり、

   E<V

となる。これが言わば、進相電流の増磁効果であろう。しかし、負荷としてCがつながったときの負荷電流は、LsとCに流れる電流であるからEに対して+90°ではない。このことも従来の自己励磁現象の説明がおかしい。

 




自己励磁現象に関する記事、

http://www.geocities.jp/spwks280/test-283.html

では、


     図3 自己励磁現象  

 


  図3は自己励磁現象を説明するものである。横軸は負荷電流で、縦軸は発電機の端子電圧である。Aは発電電圧Eに対して+90°の負荷電流(増磁負荷電流)を流したときの端子電圧であり、Bは負荷がCであるとき、電圧Vを加えた場合の負荷電流との関係である。もし、A,Bが図3の関係(Aの傾きがBのそれよりあ大きい)のとき、励磁電流が小さくても端子電圧がSまで上昇する、とされている。もし、Aが飽和しなければ端子電圧は無限大になるのである。

  しかし、これはおかしい。増磁電流(Eに対し+90°)

 


■参考

http://energychord.com/children/energy/motor/sync/contents/sync_vector_intro.html

http://dende777.fc2web.com/ziten/denkiziten/douki1/tanrakuhi.pdf#search='短絡比'

 

 

おもしろい質問

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11103383766

 


こんなアホな回答もあった。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1234169707

 

 

 

 


■その他の回答

かご型誘導機でも、適切なコンデンサと組み合わせることで自己励磁はおきます
(通常は気にしないけど、自己励磁で単独運転の誘導発電機ができたりします)
ーー
単独運転している同期発電機で自己励磁状態になるということは、界磁調節による電圧調節が効かない状態になるということで
飽和磁束で決まるところまで発電機の端子電圧が上昇(暴走)してしまうかなと

 

 

 

自己励磁というのは、界磁電流を0にしても電機子(固定子)の無効電流で、電圧を出すのに必要な磁束が供給されている状態

I0=V0/aのI0はそのときに必要な固定子の無効電流
Ic=V0/bは同じ電圧をかけたときに負荷に流れる向こう電流
で、
I0=Icになると、同期機の界磁がなくても電圧発生に必要な磁束をつくるだけの無効電流が流れる

b>aだと Ic<I0なので、Icだけでは発電機端子電圧がV0になるのに必要な無効電流には足りてない
(界磁を流して初めてV0にできる
界磁をきると、端子電圧は下がって、残留磁束+αでの電圧に落ち着く)
だもんで、自己励磁にはならない

 

 

 

先の回答にあるように、発電機に進み負荷をつなぐと、増磁により電圧が上がります
通常は発電機の界磁電流を下げて、電圧上昇を抑えますが、進み無効電流がある値を超えると、界磁を0にしても電圧が発生し続ける状況になります
 この状態(界磁がなくても電圧が確立する)が自己励磁

 

 

 

電機子に(発電機から見て)進みの電流が流れると、この進み電流の成分が界磁磁束を強める作用をします
通常は、界磁電流を下げて、界磁磁束を一定に保ちますが
電機子の進み電流が大きくなっていくと、それだけで(界磁電流が0でも)十分な界磁磁束を生成し
界磁電流がなくても電圧が立ち上がる状態になります
 この状態が自己励磁かと

 

 

 

 


自己励磁-同期発電機が高電圧の送電線に接続され、送電線が無負荷で
 あれば、送電線は一種のコンデンサとして作用する。発電機には進相の充電
 電流が流れるので、電機子反作用の結果磁極は強められ、直流励磁電流が
0であっても、残留磁気をもととして発電機の端子電圧が上昇する。
 電機子反作用の強いもの程、この現象が起こりやすい。
この現象を自己励磁現象と云う。