ライター:misao007009さん(最終更新日時:2016/12/15)投稿日:2016/12/10
- 絶対値回路
■質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11167783116
オペアンプ回路について教えて下さい。
A点の電圧とB点の電圧の差を見ながら制御する回路を作りたいのですが、考え方がわからないので、教えて下さい。
やりたいこと
A点とB点の電圧差を絶対値として、出力したい。
例えば、
A点=4.5V B点=2V だったら、出力は2V
A点=2V B点=4.5Vでも、出力は2V。
・A点とB点の電圧の変動幅は0.5V〜4.5V
・オペアンプの電源は単電源で5V
単純に差動増幅回路と、加減算の回路でやろうと思いましたが、単電源の為、差動回路の結果が、マイナスが出た時の出力が当然、0になってしまい出力が出ません。
どうしたらよろしいでしょうか。
回答よろしくお願いします。
■回答
okwave_inara1さん
の回答
mpcsp079さんの回路の動作を回路シミュレータ(LT-spice)で見てみたところ添付図のようになりました。30kΩの抵抗だとvi1=0.5V、vi2=4.5Vのときに出力波形がクリップしています。47kΩ以上にしたほうがいいと思います。
mpcsp079さんの第2案の回路をシミュレーションしてみました。よくこんな回路を思いつきますね。さすがです。
第1案ではオペアンプが5個というのが気になっていましたが、第2案は3個なので1個のパッケージに収まります。
あくまで回路シミュレーションの結果ですが、第2案も出力信号が若干クリップしています。クロスオーバ歪み低減用の抵抗(R51、R10、R15)を10kΩにすると改善されますが、まだ少し歪んでいます。
添付回路ではU1とU2の入力側の抵抗を100kΩとしていますが、これは10kΩだと入力インピーダンスが少し低いかなと思ったからです。この抵抗が10kΩでも100kΩでも出力波形は同じでした。
LM324は出力フルスイングではないので、5V電源で4Vの出力電圧は苦しいかもしれません。入出力フルスイングの4回路入りオペアンプ(LMC6484など)を使うと5V電源で5Vの出力電圧が得られます。
LMC6484 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-02431/
第2案の回路を考案されたのはmpcsp079さんなのでベストアンサーはmpcsp079さんとしてください。
LM324もLMC6484も手元にありますが面倒なので実験していません。
mpcsp079さんの知恵ノートの「オペアンプの解析」は拝見しております。アポロ関係はネタですか?
■
mpcsp079
の回答
下図です。
絶対値回路
http://www.tij.co.jp/jp/lit/an/jaja204/jaja204.pdf
OPAMPはLM324
http://www.akizukidenshi.com/catalog/g/gI-00959/
回路説明
まず2.5Vを仮想GNDとして絶対値をとります。基準は2.5Vです。
振り切れないように、ゲインは1/3とします。
それから、3倍してもどし、GND基準の信号とします。
このCDをAとします。
第2案です。・・・・・・
okwave_inara1さん
いつもありがとうございます!
サッスガ―です。
okwave_inara1さん
さらにあがとうございます。
>クロスオーバ歪み低減用の抵抗(R51、R10、R15)を10kΩにすると改善されますが
この抵抗は、OUTをA級動作させクロスオーバー歪改善の効果の他、GNDまで振り切らせる、という効果があります。
とにかく、うれしく拝見しました。
質問者のかたへ、
この質問は放置や削除しないで、okwave_inara1さんへのBAとしてくださいね。
okwave_inara1さんへ
ありがとうございます。
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mpcsp079さんの知恵ノートの「オペアンプの解析」は拝見しております。アポロ関係はネタですか?
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トランジスタやOPAMP-ICに関する考察を多数投稿しています。半端でない内容です。ぜひご覧ください。
アポロねつ造の関係も多いです。これもも本気です。
■追加記事
●質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11167926341
絶対値回路
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n401866
貴方の回答をふくめてまとめてみました。
ご意見があれば・・・
こんど、アナログで酒でも飲みながら、喧嘩したいですね。
●返信
mpcsp079さん
ありがとうございます。
第1案のオペアンプ5個が気になってこちらでも考えてみましたが、入力を反転した2つの差動アンプを使い、その出力を非反転回路で加算するという第2案は思いつきませんでした。
添付図は第2案のオペアンプを入出力フルスイングのLMC6482に変えたときの入出力波形をLT-spiceでシミュレーションした結果です。入力信号が電源電圧いっぱいの0V-5Vまで振れてもちゃんと動作しています。
この差動絶対値回路はどういうところに使うのでしょうか。1つ考えられるのはフルブリッジで駆動されたモータの電流モニタ用です。ドライバの出力とモータの間に電流検出抵抗を入れ、抵抗の両端の電圧を差動アンプで受けて、負荷電流を電圧に変換する回路だと、電流の向きが逆になると出力電圧の符号が反転するので、両電源が必要になります。電流の大きさだけを表示して、なおかつ単電源で動かしたい場合には、このような差電圧の絶対値を出力する回路が必要になります。
モータの電流モニタ用なら入力インピーダンスは気にならないので抵抗は全て10kΩでもいいです。