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うひょひょ

RRオペアンプ回路解析5 LM6142

 

ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2016/3/25)投稿日:2013/3/24

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RRオペアンプ回路解析5 LM6142

 

■断片的だが正確な資料

オペアンプLM6142の解析 1(バイアス電流) - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com)

 オペアンプLM6142の解析 2(小信号解析) - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com) 

オペアンプLM6142の解析 3(小信号解析) - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com)

オペアンプLM6142の解析 4(終段) - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com)

 

LM6142(NS社)

 

 

 

RR/OPAMPとしてはかなり初期のナショナルセミコンダクタ社のLM6142の回路解析をしてみる。アメリカEDN誌、

 

MAY16,1994 FRANK GOODENOUGH

 

の記事より図と文を引用する。

Is=0.6mA,17MHzという性能である。同記事ヘッドラインを引用する。

 

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  RAIL-TO-RAIL IN-AND-OUT IC  OP AMPS RUN OFF 2.7V

 

 TWO ADVANCED BIPOLAR OP AMP ARCHITECTURES BRING

 GREATER SPEED AND PRECISION TO MICROPOWER

 SINGLE-SUPPLY IC OP AMPS.

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■入力段

  

         図1 LM6142のIN部分

 

 図1に初段を示す。前出の資料より引用する。

ーーーーーーーーーー引用ーーーーーーーーーーーーー

TO HANDLE VOLTAGES BEYOND either  supply,rail-to-rail input op amps typically employ a pnp stage connected in parallel with an npn stage (a).Most exthibit switching transients and/or distortion as the signal moves between the two stages.National's LM6142/6144 employ several innovative circuits to eliminate these errors(b).

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 一般的にRR/input op ampでは、IN電圧が中間であるとき、バイアス電流はpnp、npnの両ステージに均等に流されるが、IN電圧がどちらかの電源に寄ったとき、どちらかのステージは死ぬの。このときバイアス電流は、生きている方にすべて流される。これで全域にわたってgmは均一に保たれる。この切り替えはスムーズに行われなければ歪を生じさせてしまう。

  

  


                図2-(a)  全体回路 

 

  

      

               図2-(b) 全体回路

 

 図2に関して前出記事から引用する。

ーーーーーーーーー引用ーーーーーーーーーーーーーーーー

 Using a trannsconductance output circuit to provide a rail -to-rail output from an op amp creates several problems.To eliminate  the effect of output loading on open-loop gain,National's LM6141/6144 prvide a positive feedack path to the pnpand npn transistors in the intermediate stage (a). Four capacitors around the output and intermediate stage perfprm compensation  and reduce the banndwidth in order to drive a capacitive load(b).

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

 初段は、IN電圧を2組の電流差に替える。中段はそれらを合成して1つの電流源にする。終段はOUTBJTをAB級でドライブする。

 

      

            図3 電流合成部

  

 図3により電流合成部を調べてみる。

 

http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n165292

http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n164204

でも同じ使い方がされている。特に後の方で詳しい説明がある。

 

のOUT部回路と同じで、図3の還流の結果、IinはR1に流れるしかなくなる、ということなのかもしれない。つまりこの還流により、Q1のエミッタは抵抗大になっているのである。つまり、出口のないところには入れることができない。すると、これによりQ2のベース電圧がこの分だけ上がり、コレクタ電流はIinだけ減る。電流青によれば、そのままQ2のコレクタ電流となり、これをIinだけ減らす方向となる。下も同じである。

 

 すばらしい発想である。

  

以上のことを考え合わせると、Iinは図4のような簡単な流れでIoutになる。当然下のステージでも同じことが起こる。

 

     

               図4 電流合成部

 

  このことを詳しく考えてみよう。おおまか図5のような構想を立ててみる。

 

  

                   図5

 

 図5においてーIin(青)はQ2がフォールテッドカスコードであればQ2にそのまま流れる。問題はIin(赤)をどうやってーIinに足し合わす形でQ2に流すか、である。Q1がフォールテッドカスコードであればーIinはすべてQ1のコレクタに流れてしまう。構想としてはこれをR1のみに流し、これによるQ1のベース電圧の変化をQ2のベース電圧に反映させるのである。そうすればIin(赤)ーIinに足し合わす形でQ2に流すことができる。つまりーIinをQ1のエミッタに流さないようにしたいのである。

 

       

 

                図6

 

  そこで図6のようにして、Q3によるフォールテッドカスコードによりQ1のコレクタ電流をQ1のエミッタに戻してやる。下のpnpステージからの電流Iin2同じ方向なので、Q1のエミッタは出口のないパイプの入り口みたになり、ここからIin、iin2は入ることができないので、すべてR1に流れ込むことになる。

 これはQ3のエミッタにおいても同じである。

 実際には、図6の還電流Ir(緑)は存在しない。というのは、そもそも電流が入らないからである。Q1エミッターー>Q3エミッターー>Q1エミッタという流れが瞬間的に起こる、とすればこの流れは非常に小さいと考えられる。