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磁界、H≜B/μ0-Mの意味

ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2017/1/31)投稿日:2016/3/7

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磁界、H≜B/μ0-Mの意味

 

 

 

なかなかわからないBとHの違い。これを明快にしてみる。かなりむずかしい。

 

■Hの意味

  E-B対応、IS単位系で行く。Hの定義

 

  H≜B/μ0-M

 

である。これはHの定義であり、Hは副変数にすぎないが、これが何を意味しているのかを考える。

 

  磁化Mを細分化し、1つ1つを十分細長いソレノイドの集合と考える。すると、各ソレノイドのみがあるとき、その内部では、

 

  Bi=μ0*M

 

の磁束密度となる。しかし、その場の磁束密度は周囲のMによるものBexm、外部磁束密度B0の和になる。だから、そのソレノイド内部の磁束密度は、

 

  B=Bi+Bexm+B0

 

という値になる。これから、

 

  Bexm+B0=BーBi=B-μ0*M

 

となり、これはその点のMに作用する外部からの磁束密度である。つまり、

 

  H=B/μ0-M

 

は、μ0*Hがその点のMに作用する外部からの磁束密度であるということになる。

  

■反磁界

  ここで、

 

  Hd=(B-B0)/μ0-M

 

を考える。ある点のMのみによる磁束密度から、その点のMによる磁束密度を差し引いて、μ0で割った値である。これは、周囲Mがその点に作用する磁束密度/μ0であり、一般に反磁界と呼ばれる。これはMやB0に対して逆方向である。

 

 

 



■上の考察が必要なわけ

http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n390009

の(6)式から、

  rot(B/μoーM)ー∂(εoE+P)/∂t = J

  div(B)=0

は変形すれば、

  rot(H)= ∂(D)/∂t +J

  div(B)=0

  簡単のために静磁界の場合、

  rot(H)= J

  div(B)=0

連立方程式になる。さらに変形すれば、

  rot(H)= J

  div(H)=ーdiv(M)

  ここで、線形な材料の場合、Mが何に比例するかが問題である。

BはHかである。Hに比例するならば、

  M=χ(x、y、z)H

であり、

  div((1+χ(x、y、z))H)=0

で、

  μ=μ0(1+χ)

  μ0:真空の透磁率

と置けば、

  div(μ(x、y、z)H)=0

となる。

  これが一般的な話であるが、どうしてMがHに比例するか、である。

その根拠が、初めの話なのである