線形位相が得られるFIRフィルタである
このフィルタを使うと、ローパスの場合、通過域において波形の高調波のずれがなく、波形が保存される。オーディオで使われるFIRフィルタはすべてこの形である。
FIRフィルタにおいて、次の場合を考える。次数が偶数で、奇数の係数が中心対称になっている。
H(z)=a+bz^(ー1)+cz^(ー2)+bz^(ー3)+az^(ー4)
=a(1+z^(ー4))+b(z^(ー1)+z^(ー3))+cz^(ー2)
=z^(ー2)(c+a(z^(2)+z^(ー2))
+b(z^(1)+z^(ー1)))
周波数特性はzにe^(jωT)を入れ、
H(e^(jωT))
=e^(ーj2ωT)(c+a(e^(j2ωT)+e^(ーj2ωT))
+b(e^(jωT)+e^(ーjωT)))
=e^(ーj2ωT)(c+2a(cos(2ωT))+2b(cos(ωT)))
位相項e^(ーj2ωT)のより線形位相が得られることがわかる。
z関数の周波数特性
Z変換伝達関数の周波数特性 - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com)