回路における相反定理を3次元の具体例で証明する
図1の4端子回路を考える.。ここで、相反定理
e1/i2=e2/i1
が成り立つことを証明する。
図1 4端子回路
図2 4端子回路の内部回路網の例
図2の回路網の方程式は、
i1*(z1+z3+z4)+i2*(-z4)+i3*(-z3)
=e1
i1*(ーz4)+i2*(z4+z5+z6)+i3*(-z5)
=e2
i1*(ーz3)+i2*(-z5)+i3*(z2+z3+z5)
=0
つまり、
A*I=E
は次の形になる。Aは対称行列となる。
ここで、行列Aの逆行列Xを考える。
aijをAの余因子とすれば、
Xは対称行列、つまり、次の形になる。
となる。つまり、
i1=A*e1+D*e2
i2=D*e1+B*e2
つまり、
e1のみ存在するときのi2とe1の関係は、
i2=D*e1
e2のみ存在するときのi1とe2の関係は、
i1=D*e2
となり、
e1/i2=e2/i1
となり、相反定理が証明された。
もし、図3のようであっても同様に証明できる。
図3 さらに複雑な場合
一般では、
Ii=aii*ei+aij*ej
Ij=aji*ei+ajj*ej
ここで、
aij=aji
であるから、
上と同様に相反定理が成り立つ。