SonofSamlawのブログ

うひょひょ

スピーカー、ヘッドフォンの解析

 

    


 スピーカー、ヘッドフォンの解析

             


 
 コーンスピーカーやヘッドフォンの完全なブロック図を示し、インピーダンスZの意味を示した。

 


参考文献

①コーンスピーカーのブロック図、どうして電圧駆動か?

https://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n397460

②ヘッドホンアンプの出力とか、インピーダンスについて(前半) 

http://sandalaudio.blogspot.jp/2016/07/blog-post.html

③ヘッドホンアンプの出力とか、インピーダンスについて(後半) 

http://sandalaudio.blogspot.jp/2016/07/blog-post_9.html

 


④スピーカーの物理学 Ⅰ

http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/9416transient_impedance.pdf

⑤スピーカーの物理学 Ⅱ

http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/9522soundimpedance.pdf

⑥スピーカーの物理学 Ⅲ

http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/9722dynamicspeaker.pdf

 


⑦スピーカーシステムの参考書 -これも書店にないが断トツでこれ-

http://audiodesign.co.jp/blog/?p=765

⑧音響システムの開発

http://www.nhk.or.jp/strl/publica/rd/rd126/PDF/P14-25.pdf

 

オーディオアンプは電流駆動がなぜ主流にならなかったんですか? -オー- 工学 | 教えて!goo

 

 

               図1

    



                図2

 


  図3にコーンスピーカーの完全なブロック図を示す。

  

      図3 コーンスピーカーのブロック図

 


  K1はSPの推力定数
    K2は逆起電力定数

   K1=K2
    K3はSPのコーンのエッジばね定数
    MはSP可動部の質量
    DはSP可動部の粘性定数
    Xmはコーンの放射インピーダンス
   ZspはSPのコイルインピーダンス

   ZampはアンプのOUT抵抗
    Vはアンプ電圧
    Pはコーンの抗力
 SPの低域での共振は、
  ーMω^2+jDω+K3
が最小となる周波数f0でで起こるものです。


   


           図4 スピーカーのブロック図

 

   

    

 

           図5 Xmの周波数特性(文献⑤から)

 


  図4は図3を変形したものである。ここで、アンプを電圧源Vと直列のインピーダンスZampと考えている。さらに、機械インピーダンスを図5の赤矢印で示した部分のみで近似すれば、つまり、機械インピーダンスをsXmと近似すれば、インピーダンスZeは、

 


                  --(1)

となる。また、可動部分の受ける抗力P(音圧)とVの関係は、


 

                  --(2)

となる。(2)式において、低域共振周波数f0以後では、

  P/V≒K1*Xm/((Zsp+Zamp)(M*Xm))

と近似できる。機械インピーダンスは、図5によれば、

  2πa/λ=1

  a:コーンの半径 

付近で一定になるので、P/Vの周波数特性はこれ以下の波長で落ち始めることがわかる。つまり、ここがこのスピーカーの高域の限界ということになる。λまで周波数特性をフラットにしたい場合、

  a<λ/(2π)

にしなければいけない。つまり、高い周波数まで伸ばすには、aを小さくしなければならない。

 


 ホーンでも同じことが言え、開口部分の半径aで高域での落ち始める周波数が決まる。低域はホーンの長さで決まる。 

(1)式の最後のものは、高い周波数での近似である。Zeは、一般に言われるスピーカーのインピーダンスである。6Ωとか8Ωとか言われるもの。G2の分母が共振周波数f0で小さくなるので、Zeは共振周波数f0で大きくなる。これは図1,2に示されている。

 (2)式の分母の

  G1=1/(Zsp+Zamp)     --(3)

が大きいとき、V-P特性はダンピングが効くことになる。アンプが強い負帰還であると、これは電圧駆動になるので、この共振は抑えられる。これが、音が固くなると言われる現象なのである。帰還量は小さい真空管アンプでは、Zampが大きくなり、f0の共振が出てくる。これが音が柔らかくなる、と言われるのである。共振がでると、低音は豊かになるが、反応が遅くなる。つまり、後を引くのである。バスドラムの音は豊かになるが、切れが悪くなるのである。

 

  

 消費電力Pは、

  P=V^2/Ze       ---(4)

であり、銅損

  (Zsp+Zamp)*I^2

をPから引いたものが、音に使われる電力になる。

 

 (1)式において、高い周波数では、

  P/V≒G1*K1*Xm/(M+Xm)  

   =K1*Xm/((Zsp+Zamp)(M+Xm))                      

                       --(5)

と、近似できる。ここでM,Xmを不変にした場合、Zamp=0とすれば、ZspとK1はコイル巻き数に比例するから(5)式は巻き数に依存しない。一方ZeはZampに比例する。つまり、巻き数や、コイル線径を加減することで、Zeや動作電圧を変えられる。つまり、おなじパワーでも、高電圧で低電流のものから、低電圧で高電流のものまで作れる。高電圧用では、アンプのZamp(ヘッドフォンアンプでは、静電気保護用に入れる)の影響を受けずらくできる。

 


 とにかく、Zampがスピーカーに与える影響はおおきい。これがすべてアンプのせいとか、スピーカーとの相性とか言われているのであるからおもしろい。Zeが小さいほど影響を受けやすい。

 

 

 


■参考

 


アンプ聴き比べ(5万円~100万円、ほぼ差なし!)

http://iberia.music.coocan.jp/column_audio_amptest.htm

 

 
スピーカーケーブル比較試聴『2スケアVCTF(0.26mm×37本) vs 0.18mm単線』のスピーカー再生音を録音♪   


https://www.youtube.com/watch?v=NLugQcuFwXk

コメント引用

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何故なのか、まったく理解できませんが、写真で細いひょろーっとした線の時の方がなんとなく効いていて心地よいです。
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 ーー>細いと、電気抵抗が大きく、真空管に近いため

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 こんなに違うんですね。どちらかと言うと単線の方がリアルな声なのでは?と思えました。バラ線は高音の広がりが顕著ですね。自分の好みでは単線の方が聴き疲れなさそうでいいかなと思いました。どうもでした。

 音色(周波数特性)が違いますね。
どっちがリファレンスかはさておき、0.26mm×37本の方が高域が目立つ。
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 ーー>多線は電気抵抗が小さい為、ループゲインが大きくなり、高域が出て、f0共振が抑えられているため。

 

 

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好みは単線ですね。
 単線ってエナメル線でしょうか?
AMPから直つなぎで?何㎝?
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 ーー>低音がf0共振ででているからですね。

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YouTubeの音だと差が分かりにくいですが、生で聴くと0.18mm単線は高音がザラつきます。
といっても、ブラインドで聴いたら判別できないくらい微妙ですが(笑)
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 ーー>0.18mmの高音がざらつくのは、ループゲインが小さく、負帰還がよくない性ですね。

べつな意見ですが、わたしもこうおもっています。
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 バナナなプラグって・・  アンプからの電線>バナナプラグ端子へのハンダ付け>バナナプラグ先端と端子への金属接合>その先はSP内部ですが おそらくハンダ付けが 2回。 これだけ 異種金属があると ケーブルよりそっちが大きい。 ケーブルは、差がわからないなら、差がわかる良いケーブルを探すのが王道ですよ

最近初めて自作しまして、スピーカーユニットから直にアンプをつなげたとき大変驚きました。やっぱりターミナルとか余計なものなのかなあなんて、おもいました。あと、バナナプラグは無はんだが多いです。ねじ回しで止めるだけ。
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接点は重要です。