電圧と電位差と経路積分
図1
図1のような、点電荷の作る電界を考え、経路Kでの周回積分(E,lの内積)を考える。
S=∫E・dl ーーーー(1)
Eの対称性から、Eの円周方向成分=0であるから、
経路EGFでは、経路AGBの積分に、
経路FHEでは、経路CHDの積分になる。
この二つは、値が同じで逆符号であるからS=0になる。
よって、点電荷の作る電界の任意の2点間の任意の経路積分をVd(電圧、電位差)とすれば、これらは経路によらず同じになる。
さらには、任意の電荷分布の場合も、点電荷の集合と考えられることから、重ね合わせの原理から、2点間の任意の経路積分Vdは、2点の位置により決まり、経路によらず同じになる。
電荷の作る電界による電圧Vは、2点のみで決まる。
■ Eの周回積分が=0となろうがなるまいが、
2点の間の任意経路lにおいて電圧を、
Vd=∫E・dl
と定義する。
このとき、間隔dl(dx、dy、dz)の微小直線の2点間の電圧dVdは、
dV=E・dl=Exdx+Eydy+Ezdz
同時に、
=∂V/∂x*dx+∂V/∂y*dy+∂V/∂z*dz
でもある。ということは、
(Exー∂V/∂x)dx+(Eyー∂V/∂y)dy+(Ezー∂V/∂z)dz=0
でなければならず、dx、dy、dzが独立(任意経路だから)であるから、
Ex=∂V/∂x
Ey=∂V/∂y
Ez=∂V/∂z
でなければいけないことがわかる。
■ ところで、電磁誘導による電界は、電荷はないから、
divE=0
しかし、
rotE≠0
この場合、Vは???
ーー>ここに回答があります。
キルヒホッフの法則の証明 - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com)