12音技法と無調音楽について簡単に説明して下さい。正直調べても何... - Yahoo!知恵袋
から、
■質問
12音技法と無調音楽について簡単に説明して下さい。正直調べても何言っているかわかりません。
Vincent Pennさん
2024/1/14 0:44
調性音楽から説明します。
調性音楽の場合はその調性によって使われる音が決まってきます。
例えばハ短調
この場合は
ド・レ・ミ♭・ファ・ソ・ラ♭・シ♭の7音が基本になります。
これ以外の音は一定の規則の元で限られた場合しか使われません。
例えばソ・シ♭・レの和音がド・ミ♭・ソに進むときだけシ♭をシ♮にする。
レをレ♭にするときはレ♭・ファ・ラ♭の和音を作るとき。
ドとレをつなぐときだけド#は使える
等々です。
これらの規則を使って作られた音楽(調性音楽)がいわゆる「普通の音楽」であり、ヴィヴァルディの昔からマーラーあたりの音楽までは基本これで作られてます。ポップスの音楽もこれの発展・応用です。
で
無調音楽というのはこの規則に従わずに自由に音を選んで、というかできるだけ調性音楽にならないように、調性音楽の規則を意識的に破る感じで音を選んで音楽を作っていきます。
すると「普通でない」響きとなります。
https://www.youtube.com/watch?v=jRLf-0QWcXY
そしてこの無調音楽を組織化したのが12音音楽です。
無調音楽が自由に音を選べるところから音楽が「何でもアリ」のカオスを引き起こし、それを良しとしないシェーンベルクというちょっと偏屈な天才が編み出した理論が12音音楽です。
これは調性音楽以上に厳格な規則で音を徹底的に縛っていきます。
・12の音をすべて使ってひとつのフレーズを作る(これをこのフレーズをセリーといいます)
・12個の音が全部出るまで同じ音を重複してはいけない。
・こうして作ったセリーをオリジナルとして12種類の移調形ができる。
例えば
ファ♮・ミ♮・シ♮・ファ#・ソ♮・ド#・シ♭・ラ♮・ミ♭・レ♮・ド♮・ソ#というセリーを作ったとします。
これをオリジナル1=O1とします。
するとO1を半音移調して
ファ#・ファ♮・ド♮・ソ♮・ソ#・・・・・ラ♮というセリーができます。
これがO2です。
最終的に全部でO1~O12まで12個の移調ができます。
次いでO1を最後から逆に進めてセリーを作ることができます。これを逆行形と言います。
ソ#・ド♮・レ♮・ミ♭・ラ♮・シ♭・ド#・ソ♮・ファ#・シ♮・ミ♮・ファ♮
これがR1です。
R1も同様にR1~R12 まで12個の移調形ができます。
ここまでついて来ていますか?
またO1を見てください。
今度は「同じ音程関係で上下反対側に音を動かしていきます」
ちょっとムズイですよ
例えば
基本形の音程関係..............音程関係を反対にしたもの
ファ♮を短2度下げてミ♮....ファ♮を短2度上げてソ♭
ミ♮を完全5度上げてシ♮....ソ♭を完全5度下げてド♭
シ♮を完全4度下げてファ#...ド♭を完全4度上げてファ♭etc.
こうして
ファ♮・ソ♭・ド♭・ファ♭・ミ♭・ラ♮・ド♮・レ♭・ソ♮・ラ♭・シ♭・レ♮
というセリーができます。
これを「反行形」といいI1とします。
同様にI1~12までの移調形ができます。
この反行形も逆からセリーができます。
レ♮・シ♭・ラ♭....ソ♭・ファ♮
これを「反行形の逆行形」と言いIRで表します。
反行形の逆行形もIR1~12 までの移調形ができます。
以上オリジナルのセリーを作るとそこから派生して12×4=48個のセリーを作ることができます。
実はここで紹介したO1はウェーベルンという作曲家の作った作品で使われたセリーです。
https://www.youtube.com/watch?v=by1OlFqIQxI
最初O1から始まって次にR1が始まっているのがわかるでしょう。
因みにO1になり得るセリーは
12×11×10×....×2=約4億7900万通りあります。
そしてそれが48個の派生形を持っているので
総数4億7900万×48(計算は自分でやってください)になります。
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浅学菲才さん
2024/1/14 0:16
まず、無調音楽というのは、「ハ長調」のような特定の「調」をもたない音楽。言葉を変えると、普通の音楽のような「和音の進行(交替)」を元にしないで、自由な音の使い方で作られているもの。
普通の人が聴くと、「わけが分からない、でたらめ」というような感想が出てくるような種類のものです。
20世紀初め頃から現れたもので、現在も無調の音楽は作られています。
ただ、20世紀初頭の人にとっては、「無調」というのはそれまで無かった全く新しい試みなので、「和音進行」のような音楽の枠組みが何もない中で曲を作っていくのは非常に難しく感じられたということがあります。そのような状況で、従来の和音進行の原理(機能和声)に変わる何か新しい方法はないか、ということで、シェーンベルクという作曲家が考案したのが「12音技法」です。
つまり、12音技法は、無調音楽を作曲するための方法の1つ、ということです。
12音技法が使われたのは、実質的には20世紀の半ば頃までで、現在ではこの技法をそのまま使う作曲家はほぼいません(教育目的で学生が学習して、練習として使うことはあります)。12音技法とは、20世紀の一時期だけ使われていた、無調音楽を作曲するための方法ということです。
12音技法を簡単に説明すると、まず、1オクターブ内にある12種類の音を並べ替えて(もちろん、事前によく計画して並べ替えるのですが)、1つの音列(セリー)を作ります。
例えば、
「♮ド・♯レ・♮ソ・♯ファ・♮レ・♯ラ・♮ラ・♯ド・♮ミ・♯ソ・♮シ・♮ファ」
などです。これをピアノで弾いてみれば分かりますが、何かの「調」があるようには全く感じられないので、これを使えば無調の音楽が簡単に作れるのではないか、ということです。
ものすごく俗っぽい説明をするなら、
「作曲するときに、このセリーというものを元にしていけば、いちいち次の音を何にするのか考えなくて良いから楽だぞ。」
みたいなことです。
1つのセリーをそのままリズムだけ変えて何度も繰り返して曲を作っても良いのですが(そういう曲もあります)、さすがにそれだけだと同じ音の繰り返しになってしまって発展性がないので、1つの基本のセリーを元に全部で48種類のセリーを導き出せるような方法があって、作曲家はその48種類のセリーの中から適切なものを選んで曲中に使っていく、というような方法を取ります。
セリーを使うことで、音の高さの選択肢はある程度限られてきますが、それ以外のリズムや強弱などの要素を工夫することで曲を構成していきます。
そうやって作られた曲の中には、基本となるセリーとそれを元にした派生形のセリーが使われているので、それによって曲全体に統一性がもたらされる(…とシェーンベルクは考えました。実際に統一性があるかどうかは別問題です)ということです。
(なお、セリーを耳で聴き取ることはほぼ不可能です。12音技法というのは、あくまで楽曲の構成原理でしかないので、セリーを聴き取る必要はありません。)
概略、こんな感じです。
fandangoさん
2024/1/13 22:54
12音技法:
オクターブの中にある12の音の出現する頻度を厳密に同じにする作曲技法で、そのうちの音列を定義して作曲するものをセリーという。
確かこんな感じ。
はじめたのはシェーンベルク。
無調音楽:
機能和声を解体、終止形も導音も解決もなく、ダラダラといつまでも続く作曲技法。
晩年のリストやワグナーにその萌芽が見られ、ドビュッシーによってほぼ確立されたとされ、それ以降の音楽の羅針盤になったとする人もいる。
確かこんな感じ。
サムさん
2024/1/13 22:21
ある音を基準にして、倍の音までを、周波数で12等分する。
つまり、
1オクターブ(2倍周波数間)を12平方根で分けてしまったものを平均律という。
つまり、
1.06^12=2
という周波数に分ける。
サムさん
2024/1/13 22:22
これは、和音の美しさから導かれた。
サムさん
2024/1/13 22:25
調とは、その中から7つとったもの・・・
ハから始まる音階ーー>ハ長調、ハ短調
二から始まる音階ーー>ニ長調、ニ短調
など
サムさん
2024/1/13 22:31
2音の周期が短いものが協和音、長いものが不協和音
サムさん
2024/1/13 22:37
12純正律について
まず和音について、
■周波数1と、3倍、もしくは3/2倍、もしくは3/4倍の和音はいいそうです。ピタゴラスが起源らしい。
■下の正弦波の加法定理より、その関係の周波数の音の和は、周波数を簡単な数字で表し、オクターブ内で考え、1と3/4とすれば、
3.5/4+0.5/4
と
3.5/4ー0.5/4
の和になり、3.5の周波数が、0.5のうなりを持つことになる。
つまり、和音はうなり波となり、周波数の1/7のうなりを持つことになる。
コレが最も心地よく、12音はここから生まれた。
1オクターブ間で、これを繰り返すと12音が出てくる。これを純正律という。
画像
サムさん
2024/1/13 22:38
平均律は純正律とずれてしまうことになるが、めんどくさいから使われている。
サムさん
2024/1/13 23:10
サムの返信は、
ご質問の基礎でした。
fan様につながります