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BJT、エミッタフォロワ、電流帰還回路解析の謎

         

 


ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2016/5/14)投稿日:2013/11/11    
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エミッタフォロワや電流帰還回路をNF理論で解析するときのBJT特有の注意点

 
  
【参考】
バイポーラトランジスタ BJT 小信号等価回路の解析法(^^ 
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n150834
  電流帰還バイアスのREは分離可能か?・OK 
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n224280

 

 

  

         図1 エミッタフォロワ、電流帰還回路

 

  図1の小信号等価回路をNF理論で解析する際、エミッタ部分を図2のように考え、直列抵抗REを考え、ブロック図を図3のように考えてしまうものである。エミッタ電圧とvinは、共にREとRπで分圧されRπにかかると考えてしまうからである。なを、rb=0とした。

 

  

        図2 エミッタ部分のテブナン等価回路

 

 

         図3  図2によるブロック図

 

  しかしこれは間違いである。これは、こう考えた結果、

 

ic=vin*gm*(Rπ/(Rπ+RE))/(1+(Rπ/(Rπ+RE)gm*RE)

 

が、次の別な方法での結果と合わないからだ。

http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n224280

によると、

ic=vin*β/(Rπ + (1+β)RE) 

 ≒vin/(Rπ/β + RE) 

 =vin/(1/gm+RE)

 =vin*gm/(1+gm*RE)

これは、図4のように考えたとき出てくる結果である。
 
 

図2、図3のように考えてはいけない。BJTの場合、エミッタから出た電流はベースには行かないのである。icはすべてREに流れ、その1/βのibが同じ方向でREに流れるからである。icが下に流れれば、ibも下に流れる。ic=β*ibだからである。icがコレクタからREに流れ込めば、ibもベースからREに流れ込む。しかし、図2の考えでは、icとibの方向が逆になってしまうのである。

 

 つまり、icはすべてREに流れるので、veは電圧源としてよいということ。図3

のように考えてはいけないのである。

 

  これはBJT特有のもので、このことが解析を難解にしているのである。

 

 

    

           図4 正確なブロック図

 


  エミッタ電流はib+ic=ic*(1+β)/βである、という拘束条件を忘れてはいけない。単純に、

    vbe≒vin-vbe*gm*RE

でなければならない、ということだ。

≒はie=ic*(β+1)/βを略しているからだ。これから図4が出てくる。

 


  ここあたりのことは、物理的な考察が必要であって、単に数学的な才能だけでは理解できない。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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