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ΔΣDAコンバータその8、関連質問 2

          

         



ライター:mpcsp079さん(最終更新日時:2016/4/4)投稿日:2016/4/4    

 

ΔΣDAコンバータのシミュレーション集
https://sonofsamlaw.hatenablog.com/entry/2024/10/26/072013?_gl=1*3rx3q6*_gcl_au*NjcxMDc5NjMxLjE3MjQ2NjkyOTg.

 


 今回は他の質問サイトの寄せられた関連質問である


■質問

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6772888.html

1bitΔΣ型のDA変換で、例えばfs(ビットクロック)の1/256の周波数の信号をアナログに変換しようとする時、1周期分のビットストリームは256bitしかありませんから、どんなデジタル処理でノイズシェーピングしたとしても、256段階以上の種類の振幅を表現することは不可能ではないかと思います。そうすると任意の信号が入力された場合には、少なくとも最大振幅の1/512の量子化ノイズは避けられないことになります。
 実際、以前ここのQ&Aで教えていただいたURL
http://www.okuma.nuee.nagoya-u.ac.jp/~murahasi/d
でfs(ビットクロック)の1/256の周波数でのノイズレベルを計算すると、0.0245と、さらに大きな値になります。
1bitΔΣ型DA変換のノイズシェーピングには、何か上の計算よりもノイズレベルを削減できるような理屈があるのでしょうか?

     


■回答

ご提示URLの内容からしますと、1次のΔΣをシミュレーションされたのでしょうか。


より効果の把握し易い 2次-1bit のノイズシェーピングを、ぜひ試して見て下さい。量子化ノイズは、あなたの理屈より小さく成り得ると思います。(念のため書き添えますが、ノイズ評価のフーリエ変換の際、対象信号数周期と窓関数は必須です。)

アルゴリズム例:
http://jaco.ec.t.kanazawa-u.ac.jp/edu/digi/pdf/5
http://www.beis.de/Elektronik/DeltaSigma/SigmaDe

ところで不条理の件ですが、もし256bit同一パターンが繰り返されるなら、振幅ダイナミックレンジは仰る通りかもしれません。しかしその考察では、暗黙の内に位相ノイズを零に拘束してしまっていませんか。 振幅性ノイズと同量の位相ノイズが許容されてしかるべきです。パターンが幾分変わって繰り返される事で、位相ノイズ追加の代わりに、振幅自由度が獲得できるのではありませんか。

      

      

■お礼

ありがとうございます。位相ノイズというのは位相ひずみと考えてよいのでしょうか。思い及びませんでした。確かに私のパラドックスは位相を拘束しています。御陰様で長年の疑問が解決するか知れません。大変参考になりました。ノイズシェイピングは通過帯域内での群遅延を許容していることになるのでしょうか。
リンク先のJAVAを使ったシミュレーションも試しましたが、質問の数値はリンク先に記載されている、1次ノイズシェーピング後のノイズの数式から数値計算したものです。教えていただいたリンクはこれから読んでみます。