プロペラ・スクリューの形状に関する
■質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11159964781
飛行機のプロペラエンジンのプロペラと扇風機のプロペラは、羽の形(長さと幅の比率)が全然違いますが何故でしょうか?出力の違いがあるからでしょうか?
また風力発電のプロペラも飛行機のプロペラの形状とよく似ていますよね。この事も関係ありますか?空気力学の関連だとは思うんですが・・・。文系出身なのでよく分かりません。理系出身の方の分かりやすいお答えをお待ちしています。
■回答
プロペラが回ると、推力と抗力が発生します。
推力は飛行機であれば推進力で扇風機なら風の速度です。
抗力は回転を妨げる力です。
風力発電のプロペラではこの抗力は回転を阻止する力です。
この比を揚抗比といいます。
縦横比(アスペクト比)を大きくすると、この揚抗比が大きくなるので細いプロペラが多いのだと思います。効率が良くなるのです。幅広のブレードを3枚並べるより、総合面積で同じ細いブレードを多数並べる方が揚抗比が上がるということだと思います。
扇風機や船のスクリューでは回転数が低いので幅広でもいいのだとおもいます。
低回転であると、細いブレードをたくさん並べても、同じ面積の幅広ブレードにしても、違いが出ないんだと思います。
同じ問題が、飛行機の翼にもあります。細くて長いほうがいいのか、幅広で短いほうがいいのか?
答えは細くて長いほうがロスが少ないらしいです。つまり揚抗比が大きくできるらしいです。
火力発電のタービン、ジェットエンジンのタービンなど高速回転のブレードは皆細長いのです。
この問題難しいんです。翼端うずとか難しい現象が絡んできます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/翼
より
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一般には長方形の縦と横の長さの比のこと。細長比あるいはアスペクトレシオとも。翼の場合、(翼幅)2÷翼面積という無次元数で表す。例えば、ムササビは 1〜2、ボーイング 747-400 は約 8、ワタリアホウドリは 15 程度である。アスペクト比が大きいほど、後述する揚抗比が大きくなり。翼に発生する誘導効力が小さくなる。例えば長距離の洋上飛行を要求される海鳥は、一般に陸の鳥よりも細長い翼を持つ。数式では AR や A などと表記される。
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長距離飛行が任務の、たとえばB29、52なんかでは、翼は細く長いですね。これは揚抗比を大きくするためです。でなければ幅広でみじかいほうが、設計は楽ですから。
これは翼ですが、プロペラでも同じです。
そんな問題がどうでもいい扇風機や、低回転の船のスクリュウなどは幅広でいいわけです。