ハンケル関数 電磁界解析
電磁界解析で出てくるハンケル関数に関する考察
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質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14145058864/a358092750?open_reply=1
への答え
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大昔、私も大型計算機で円筒問題をやっていて、空間部分はハンケル関数をつかいました。思い出しませんが・・・
http://blogs.yahoo.co.jp/original_zx/24882904.html
より・・・
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電磁界解析で用いる特殊関数
はほとんどの場合、ヘルムホルツの波動方程式を解いたときに出てくる特殊関数でです。ヘルムホルツの波動方程式をカルテシアン座標で解くとsin,cos,(,exp)となり,初等関数で表されます。しかし,円筒座標や球座標で解くとその解は初等関数で表現できなくなります。ヘルムホルツの波動方程式を円筒座標で解くとベッセル関数で表現されることになり、その過程からベッセル関数は別名円筒関数と呼ばれこともあるくらいです。ベッセル関数の線形結合であるハンケル関数もよく用いられます。ベッセル関数は円筒波の定在波を表し、ハンケル関数は円筒波の進行波を表現するのに用いられます。またヘルムホルツの波動方程式を球座標で解くと球ベッセル関数およびルジャンドル関数で表現されることになります。
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自由空間においては、
時間部分を、
e^(jωt)
にした場合、
平面波なら、空間部分は、
a*cos(kx)+b*sin(kx)
あるいは
c*e^(ーjkx)+d*e^(jkx)
つまり、
c(cos(kx)-jsin(kx))
+d(cos(kx)+jsin(kx))
=(c+d)cos(kx)+j(c-d)sin(kx)
と左右の進行波の和とすることもできる。
a=c+d
b=j(c-d)
である。
円筒対象、円筒座標では、ハンケル関数になる、そうです。
平面波の場合、
A*e^(jkx)=A(cos(kx)+jsin(kx))
は1つの解ですが、ハンケル関数では、
cos-->Jn
sinーー>Nn
となった感じでちゅね!
r=0は特異点だから(?)使わないんではないかしら・・・
つまり、
ハンケル関数は、
平面波でのe^(jkx)
の円筒座標版でちゅね。
平面波の場合、ヘルムホルツ方程式は、
d^2H/dx^2+k^2H=0--(1)
で、この1つの解、x方向に進む波の解は、
H=A*e^(jkx)
Aは任意の複素数です。これは、
H=A(coskx+jsinkx))
であります。虚数をjとしています。
coskx、sinkxは(1)の実数解です。
ベッセル方程式、
は、r-->∞で、
になるので、解は、
J-->cos
N-->sin
に近づくことがわかります。
だから、 円筒形では実数解JとNがそれぞれcos、sinに対応するのではないでしょうか?
つまり、
H=J+jN
そして、平面波で、ーx方向に進む波
H=Be^(-jkx)=B(cos-kx+jsin-kx)=B(coskx-jsinkx)
は、円筒系では
H=J-jN
に対応します。
時間因子をe^(jωt)としたとき
H=A(J-jN)
は、r方向に進む波、
H=B(J+jN)
はーr方向に進む波を表します。
両者が等しいとき(A=B)、
H=2AJ
となり、定在波となります。
あなたは電気科ですか?
物理科?
どちら?
スタインメッツの交流理論を知ってますか?
でんきこうがくかです!
スタインメッツ知っています!
電気回路の三相交流の時習いました!
オイラーの式も知っています!
それなら、はなしはやいです
であれば、フェイザをしってまちゅね!
複素数であるということは、正弦波の定常状態を求める問題の常套手段です。
時間を含む方程式は、時間的にはフェイザがωで回っているだけで、問題は各点でのフェイザの大きさと位相の関係を求めることだけであります。
つまり、E,Hはフェイザであり、空間座標のみによる複素数ということになりまちゅ。
わかりまちゅか?
三相の時の電圧と電流のフェーザー関係が電磁波では電界と磁界の関係に適用できる、ということですか!?
フェイザは3相交流の問題ではなく、定常正弦波問題の解法でちゅよ!
まだ、わかってない・・・
これわかりますか?
【参考】
交流理論の完全な証明 - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com)
1次元の場合、自由空間でのHの波動方程式は、
d^2H/dx^2ーa*d^2H/dt^2=0--(1)
になる。
そこで、正弦波の定常状態、つまり、どこでもHは正弦波であるとき、Hはフェイザと考える。つまり、
H=Hp*e^(jωt)
とする。Hpこそがフェイザであり、複素数である。これにより正弦波を生成する動径、
e^(jωt)
の大きさと位相を表す。すると(1)は、
d^2Hp/dx^2+ω^2a*Hp=0
となる。この解は、
Hp=A*e(jkx)+B*e(-jkx)--(2)
k=√(ω^2*a)
A,Bは複素数。
あるいは
Hp=C*cos(kx)+D*sin(kx)--(3)
C,Dは複素数。
(2)は、
Hp=A*cos(kx)+jA*sin(kx)+B*cos(-kx)+jB*sin(-kx)
=A*cos(kx)+jA*sin(kx)C*+B*cos(kx)-jB*sin(kx)
=(A+B)*cos(kx)+j(A-B)*sin(kx)
となるので、
C=A+B
D=j(A-B)
という関係になる。
複素数の使い方がわかるかにゃー
わたしもわかっているわけではないのだが・・・
Hp=A*e(jkx)+B*e(-jkx)--(2)
この表式では進行波であることが明白になる。
つまり、実際の値はH=Hp*e(jωt)なので、
H=A*e(jkx+jωt)+B*e(-jkx+jωt)
となり、
A*e(jkx+jωt)
はーx方向に進む進行波
B*e(-jkx+jωt)
はx方向に進む進行波を表す。
ところが、
Hp=C*cos(kx)+D*sin(kx)--(3)
ではこれが入り混じってわからない。
円筒系では解はe(jkx)なるものがないので、実数解であるJ,Nで(3)式のように表すしかない。
わかりまちゅか?
そこで、
Hp=A*e(jkx)+B*e(-jkx)--(2)
でA,Bは複素数でちゅ。
どうしてか?
これがあなたの疑問でちたね。
それはe(jkx)や、e(-jkx)が複素数だからでちゅ。
A,Bはそれぞれのフェイザの大きさと位相を定めます。
たとえば、
Hp=A*e(jkx)<--フェイザ表示
だけを考えると、これは実際は時間因子をつけて、
H=A*e(jkx)*e(jωt)=A*e(jkx+jωt)
となっているのです。これは、実際は次のことを示しています。
H=|A|sin(kx+ωt+θ)<--実際値表示
θ=∠A
を表しています。
Aの大きさが振幅、偏角が位相θを表しまちゅ
フェイザでやると、時間因子が省けるのです。
わかりますか?
これをじっくりご覧ください。
【参考】
交流理論の完全な証明 - SonofSamlawのブログ (hatenablog.com)
電波問題はたいてい正弦波の定常状態を問題にしますから、変数(E、H)はフェイザとして扱います。つまり複素数です。ここのところをしっかり理解しないと何をやっているのかわからなくなってしまいます。
空間上の各点でのEx,Ey,Ez,Hx,Hy,Hzはすべて時間的には、ωtで回っている動径(フェイザ)の実軸への射影値だとします。正弦波だからです。
そして、求めるものは各点でのこれらの振幅と位相(関係)の2つなのです。これをあらわすものが空間座標のみの関数であるフェイザなのです。
従って、やることは、時間に関係のない空間座標のみの微分方程式の解を複素数で求めることです。この解は各場所での振幅(フェイザの長さ)と位相(フェイザの偏角)の2つになります