SonofSamlawのブログ

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9.11陰謀論の反対者の研究その3 ペンタゴン編

9.11陰謀論の反対者の研究その3

ペンタゴン

 

ある方の意見に対する研究です。わたしは、この方に興味をもっています。意見を見ていきたいと思います。喧嘩ではありません。調べてみたいのです。このような議論そのものに興味があるのです。時間かけてコメントを入れていきます。

 

 

サム、「9.11陰謀論」において、陰謀論者が故意、もしくは無自覚に拡散している「デマ」を簡単にご紹介しています。
 が、どんなに簡単にご紹介しても、文字数が足りませんので、同じ内容ごとに知恵ノートを分けています。
 ここでは9.11の中でも「ペンタゴン」に関する「陰謀論のウソ」をご紹介します。


 

公式説

 2001年9月11日、アルカーイダのテロリストにハイジャックされた4機の旅客機の内の1機(アメリカン航空77便)が、ワシントンにある国防総省ペンタゴン)に体当たりした。

陰謀論

  ペンタゴンにミサイル、もしくは無人機を激突させて旅客機にみせかけ、さらに自分たちで爆破して被害を拡大し、「テロ」を自作自演した。

 

 


 「なんのためにそんな無駄なことするの?仮に自作自演だとしても本物の旅客機使った方が陰謀がバレにくいじゃん」という当たり前の指摘をしてはいけません。
 この陰謀論は、
→「旅客機の激突した穴が小さくね?」
→「つまり、旅客機じゃなかったんだよ!」
→「だとすれば自作自演の陰謀としか考えられないよ!」
という三段論法から生まれたものだからです。
 つまり「激突したのが旅客機だと陰謀論にならない」んですね。

 

 

ペンタゴン陰謀論のウソ

 

・「ペンタゴンに開いた穴は、幅は120フィート(約36.5メートル)、旅客機の進行方向に垂直な方向に投影すると、90フィート(約27メートル)になる。この幅は、飛行機の翼幅125フィート(約38メートル)より狭い!つまりあれは旅客機じゃ無かったんだよ!」

 

 ペンタゴンに激突する77便の様子は、これが一番わかりやすいでしょう。

https://www.youtube.com/watch?hl=ja&gl=JP&v=YVDdjLQkUV8

 途中でなぎ倒された街路灯などの物証、多くの目撃者から旅客機以外の可能性は無いのですが……

 激突した際に、翼が付け根から折れて、機体の中にめり込みながらペンタゴン内部に突入してるだけです。

 翼の強度を考えれば、「壁には翼端までくっきり穴が開くはず」と考える方が異常です。

 例えば自動車が壁か何かに激突して突っ込んだ場面を想像してください。

 脆弱な部分は車内にめり込んで、車体のサイズが少し小さくなることは想像できると思います。

 これは陰謀論者が「穴が小さい」という説明に使う画像ですが、

http://www5.pf-x.net/~gotama/911/gimon/pentagon/pent01.jpg

これを見ると、飛行機は翼の根元ほど前方にあることがわかりますね。

つまり、このまま激突すれば、翼はまず根元から壁に激突し、後ろに折りたたまれながら突入していったであろうことが簡単にわかります。

 

???-->えー!ばかなーーー! やめてくれ・・・。 ではWTC1,2の衝突では羽は折れ曲がることなく、スー、と入ってますよ。まったく折れ曲がっていない。どこが違うのでしょうか? 羽の形状がまったく変わっていない! どうしてこのときは、後ろに折りたたまれなかったのでしょうか? どっちが本当なの! どちらもうそか、どちらかがおかしい!

  もし折れ曲がっても、その前に建物にぶつかるでしょう。そのあとくらいあってもいいのでは? 羽やエンジンがのあたった傷すらないのですよ。きれいに切れていますよ。

 

https://www.youtube.com/watch?v=B9ronFYY-gw

 から引用

{政府がアメリカ人を支配する、1つの手段だったんですよ」

 

  また、こんな情報もあります。

https://www.youtube.com/watch?v=f5SnI1UCv54

 

 

・「コンクリートの建物に、アルミ製の飛行機が突っ込んでも砕け散るだけだ!建物の方が破壊されるって、どう考えてもおかしいだろ?だからあれは爆発物(ミサイル)なんだよ!」

 

 豆腐の固まりでも、旅客機ほどの速度と質量で激突すれば、建物の方が壊れますけど……

 まあ空港のビルから旅客機を観察し、あれが自分に向かって突っ込んで来たら目の前の壁で砕け散ってくれるかどうかを想像すれば、「ありえない」ことが実感できるでしょう。

 ちなみに航空機は(燃料の量や機体の大きさ・速度によりますが)それ自体が爆弾になりうることは第二次大戦の神風で証明されてます。

 特攻機の中には、直前で爆弾を切り離し、自機と爆弾の二段構えで突っ込んでいった機もあるのです。

???-->ええ! 豆腐ではどんなに速くぶつけてもコンクリートに傷などつけられません。ファントムを地上でコンクリート壁にぶつけた実験を見たが、機体が粉のように砕け散った! まず潜り込むより、つぶれ、砕け散るでしょう。なかに入り込むことはないですよ。それでももっと速ければ水でも破壊できることは確かです。それでは、上のように羽が折れ曲がることはおかしい。豆腐のように建物を破壊するべきでは? この2つがうまく使い分けられていて一貫性がない。

 

・「ペンタゴンに開いた穴は5mしかないって聞いたぞ!」

 

 それ、「ZERO」という陰謀論映画が元ネタです。

 実際にはとんでもないデタラメだったことがわかり、陰謀論者たちが泡を吹いた有名なエピソードですねw

 さすがの陰謀論者もこの件に関してだけは、「間違いは認めるから、もうそのことには触れるな」という状態です。

 

 

・「民主党藤田幸久議員が、国会でペンタゴンの穴について質問してる!国会議員ほどの知性と社会的責任を備えた立派な人がいい加減な質問するはずがない!現に福田首相は答弁できなかったじゃないか!」

 

 ・・・・・・いや、バカで非常識な政治家なんて幾らでもいるでしょ。

 政治家は「選挙で票を集めた人」であって、別に知性や教養をテストされ合格したから政治家になれたわけじゃありません。

 陰謀論やオカルトにはまる政治家がいたって、不思議でもなんでもありません。

 実際、藤田議員はジュセリーノとかいう「予言者」をマジで信じて絶賛してるほどの人ですし。

 当時(2008年1月10日)の質疑の様子はYouTubeでも簡単に見れますが、議題と無関係な質問されて福田首相たちも答弁に困ってますね。全然、話が噛み合ってないw

 ちなみに藤田議員のネタ元はきくちゆみという陰謀論者です。(共著も出してます)

 このきくちゆみは上記の「ZERO」を信じ込んで日本に紹介した人なんですよ。そのレベルもわかるでしょ?

 「ペンタゴンの穴」に関する陰謀論は当時ですら論破されてたのに、彼ら陰謀厨は「アーアー聞こえなーい」だっただけです。

 まあ、現在もですけど・・・・・・

 

 

・「飛行していたのは巡航ミサイルだったという証言があるんだよ!」

 

 Mike Walterの「翼のついた巡航ミサイルのようだった」という証言を陰謀論者はよく引用するのですが、実際には証言の一部を抜き出して改竄したものなんです。

 実際の証言は「窓の外を見ると飛行機が見えた、それはジェット機だった、アメリカン航空のジェットがやってくる。そして何かがおかしい。すごい低空飛行だと思った。そして私は見た。まるで翼のついた巡航ミサイルのようだった。まっすぐ飛んで行ってペンタゴンに突入した」です。

 旅客機が突っ込んでいく様子を「翼のついた巡航ミサイルのよう」と形容してただけです。

 陰謀論者には、このように「陰謀論を創造している」人たちがたくさんいるんですよ。

 彼らは商売や、自分の政治・思想活動のために陰謀論を盛り上げようと、意図的に捏造すら行うのです。

 で、「政府の言うことは信用できない」けど「陰謀論は疑わない」という困った人々がデマを拡散していくわけです。

 ペンタゴン突入時は午前9時30分。出勤途中に77便のペンタゴン突入を目撃して証言を残してる人が100人以上もいます。

 その全員が「旅客機」で一致してますし、「アメリカン航空機」であることを証言してる人もたくさんいます。

 

 

・「目撃証言の中には、ペンタゴン上空を不審な白い軍用機が飛んでいたというものがあるんだよ!」

 

レーガン国際空港の管制塔の要請で、近くを飛んでいた国家警備隊のC-130H貨物輸送機が、77便と思われる飛行機を確認追跡していただけです。そのパイロットも77便の突入を目撃しています。

 

 

・「ペンタゴン付近の監視カメラの映像がFBIによって85本も没収されたのに、公開されたのは1本だけ!見られては困るものが撮影されてたんだよ!」

 

 捜査のために近隣の監視カメラを集めて回るのは普通のことですが……

その上で77便が撮影できてたのが1本だっただけです。

???-->絵!え! どうしてそれがわかるのですか? 根拠は? 無理がありますよ。

 

そもそも監視カメラというのは天井やドアの上方から、地面を見下ろす様に設置されるもので、撮影範囲も狭いです(コンビニやマンションの防犯カメラの映像を見たことのある人ならわかると思います)

 空に向けて設置してある監視カメラなんてありませんから、撮影されてる可能性自体が元々低いのです。

 さらに「ペンタゴン周辺で85本」というのが完全なデマで、実際は「FBIが集めてきたビデオが85本」です。つまり大多数はペンタゴンに関係ない、WTCなんかの撮影ビデオなんですね。

 米国情報公開法によってそれらのテープは続々と公開されましたが、陰謀論に役立ちそうなものは何も写っておらず、陰謀論者を落ち込ませました。

???-->犯人の家が、防犯カメラの映像のみからわかる時代に、あのペンタゴンの防犯カメラの1つにしか映っていないなんておかしいよ。防犯カメラの役目がはたされていない。いやー、信じられない解釈ですね。

 

 

・「 公開された映像に写ってる旅客機?は一瞬だけ、それも不自然にボヤケてるじゃないか!怪しい!」

 

 監視カメラは長時間連続撮影における節約のため、コマ数は家庭用のビデオと比べても少ないのです。見たことある人はわかると思いますが、人間の動きですらカクカクしてます。飛行機のような高速移動物体が一瞬だけではっきり写ってないのは当たり前です。

???-->ペンタゴンだよ? そんないいかげんなことしていないって! どうしてこんなおかしなこと言っているのかなぁー。ばかばかしくなってきた。監視カメラの嵐であり、どんなものでも見逃さない。コマ送りが遅い? まさか、ペンタゴンですぞ! ほんとにこう思っていますか?

 

 

・「ペンタゴンに77便が突っ込んだとかいいながら、飛行機の残骸も遺体も発見されてないんだぜ?ありえないだろ?」

 

 発見されてますよ。ありえないのは陰謀厨の情弱ぶりです。

???-->されていませんよ! 根拠は?

 

 陰謀論者でもメジャーな人はさすがにここまでバカなことは言わないのですが……

 (残骸や遺体の発見は否定しようがないので、「残骸や遺体は後から現場に運び込まれた」もしくは「飛行機の残骸は77便でなく、遠隔操作で突入させた無人機の残骸」という主張になります)

 77便の機体はほとんどがペンタゴン内部に入り込んだため、外からの撮影だと残骸が見当たらないように見えるだけです。

 しかも外から撮影された画像にも、あちらこちらに77便の残骸が写っています。

 ペンタゴン内部からは何トンもの残骸や、乗客の遺体が回収されてますし、それらの搬出作業の目撃者も何百人もいます。

 また「子供の手」を見つけた人の話など、回収作業者の体験談は当時から普通に報道されてましたし、本にもまとめられてます。

 

 

・「飛行機の残骸が77便のものだと断定する根拠が無いじゃないか!無人機のものでないとどうして言える?」

 

例えば現場画像に写ってる部品が、専門家の検証でボーイング757のエンジンの部品であることが証明されてます。

下記リンクは英語サイトですが、画像だけでもはっきりとそれがわかりますよ。

http://www.aerospaceweb.org/question/conspiracy/q0265.shtml

 

 

・「ペンタゴン国防総省)は米軍の中心基地!上空は民間航空機は飛行禁止で、侵入したら対空ミサイルで撃墜されるはず!不自然だ!」

 

 ペンタゴンは基地ではなく「お役所」です。

 ついでに対空ミサイルの配備も9.11後のことです。

 そもそも近所には、ワシントンの空の玄関口であるロナルド=レーガン空港があるため、ペンタゴンの上空なんていつも旅客機が飛んでますが……

 これは米国旅行された方のブログですが、ペンタゴンのすぐ近くを飛行して撃墜された様子も無さそうですよ。

http://www.mchiba.ddnn.jp/mt/archives/cat_2photo.php?page=47

 

 

 ……そもそも「自作自演」だったとしたら、普通に旅客機をぶつけた方が、確実で簡単でしょう?

 なんのためにわざわざミサイルだか無人機だかを突っ込ませ、それから旅客機に偽装する必要があるんでしょうか?

 どうも陰謀論者は、不必要に派手で複雑で非合理で無意味な陰謀を好むようです。

 なので「そんなことしてなんの意味があるの?」で大抵の陰謀論は破綻するのですが、ペンタゴンはその典型例ですね