漸化式のZ変換による解法
漸化式で示された関係から数列を求める問題である。
■質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12138494067
三項間漸化式
a(n+2)-(α+β)a(n+1)+αβa(n)=0
⇔a(n)=sα^n+tβ^n (s、tは任意定数)
を示してください。
高校生なのですが、授業で←のみの証明しかされなかったので気になります。
おそらく、→は高校生には難しいから省かれたのかもしれませんが、できるだけわかりやすく教えてください。
■回答
a(n+2)-(α+β)a(n+1)+αβa(n)=0
で、n=0,1では、=0でなく、=g、fとします。g、fは任意。そうしないと、この数列は定義できない。初めの2つは決めておかなくてはならない。つぎの表になる。
n a(n+2) a(n+1) a(n) a(n+2)-(α+β)a(n+1)+αβa(n)
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0 a(2) g f c
1 a(3) a(2) g d
2 a(4) a(3) a(2) 0
3 a(5) a(4) a(3) 0
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g,fは任意だからc、dも任意である。
そこで、
各項の数列をZ変換する。anのZ変換をA(z)とする。
Az^2-(α+β)Az^1+αβA=c+dz^-1
A(z^2-(α+β)z^1+αβ)=c+dz^-1
A=(c+dz^-1)/(z^2-(α+β)z^1+αβ)
=(c+dz^-1)/((z-α)(z-β))
=(cz+d)/(z(z-α)(z-β))
=A'/z
A'=(cz+d)/((z-α)(z-β))
であるから、A’を逆変換して数列a’(n)を求め、1つずらせばよいことになる。
A’を部分分数にすると、
A’=(cα+d)/((z-α)(α-β))+(cβ+d)/((β-α)(z-β))
ここで、新たに
s=(cα+d)/(α-β)
t=(cβ+d)/(β-α)
と置く。s、tも任意となる。すると、
A’=s/(z-α)+t/(z-β)
ここで
A’’=A’z=sz/(z-α)+tz/(z-β)
としこれを逆Z変換すると、
http://ja.wikipedia.org/wiki/Z変換
a’’(n)=Z-1[sz/(z-α)+tz/(z-β)]=sα^n+tβ^n
ここで、n=1,2、・・・
であるが、これはA’’の逆変換であり、Aの逆変換は
a(1)=c
a(2)=d
a(3)=a''(1)
a(4)=a''(2)
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a(n)=sα^(n-2)+tβ^(n-2)
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